F1の公式タイヤサプライヤーであるピレリは、昨年までの13インチタイヤでは、F1のポーパシング問題はさらに悪化していただろうと考えている。グラウンドエフェクトカーに生まれ変わった新世代F1マシンは、高速域で上下動を繰り返すポーパシングが一部のチームにとって頭痛の種となっており、特にチャンピオンチームであるメルセデスF1は、W13でこの現象を解消するために大きな課題に直面している。
空力特性によるポーパシングだけでなく、サスペンションを非常に硬くセットアップしている事実も問題を悪化させている。また、今シーズンの18インチタイヤへの移行は、F1タイヤのサイドウォールが狭くなっている。そのため、車は少し硬くなるが、ピレリは、新しいサイズのゴムが問題の原因だとは考えていない。実際、ピレリのF1責任者を務めるマリオ・イゾラは、新世代F1マシンが昨年までの13インチタイヤで走行していた場合、サイドウォールの余分な動きによってさらにバウンシングするだろうと考えている。「18インチや13インチの問題ではないと思う。車に起因する効果だ」とマリオ・イゾラはポーパシグ問題について語った。「しかし、明らかに、おそらく13インチの高いサイドウォールでは、このバウンシング効果はさらに大きかった可能性がある。現在のサイドウォールよりもはるかに大きく、ある種のサスペンションとして機能するため、現在よりもはるかに大きかっただろう」「現在、車は硬くなり、タイヤも硬くなっている。これはチームが対処しなければならないことだ。18インチがこれらの影響を悪化させているとは思わかない。おそらく反対だと思う」FIA(国際自動車連盟)は、2023年にルールが変更される可能性があるため、F1チームがポーパシング問題を長期にわたってより適切に管理できるよう支援することを推進している。カナダグランプリの前夜に送られた物議を醸す技術指令で、FIAは、チームがバウンシングをよりうまく制御できる方法を模索することに熱心であると述べた。これを達成するためのオプションには、フロアエッジを地上高を上げる、フロア面積を減らす、フロアエッジの翼をなくすなどがあった。また、F1チームのエンジニアは、サスペンションツールに関してより多くのオプションが与えられれば状況が改善される可能性があると信じている。これには、マスダンパーの復活なども含まれる可能性がある。