ピレリのF1責任者であるマリオ・イゾラは、2019年のF1オーストラリアGPでバルテリ・ボッタスがファステストラップを記録したタイミングは、今シーズンのF1タイヤの進歩を証明するものだと語る。2011年からF1にタイヤを単独供給するピレリは、契約の一環として耐久性の高いタイヤではなく、多様な戦略へチームが探究するための多くの道を提供するためにあえて磨耗性の高いタイヤを製造してきた。
しかし、F1のその目論みは外れ、F1チームはピットストップによるタイムロスを避けるためにタイヤをセーブすることをドライバーに指示し、ピットストップやドライバーが全開でアタックする機会の少ない単調なレースを生み出すことになった。しかし、今年のFF1オーストラリアGPでは、バルテリ・ボッタスはレースが残り1周となった57周目にファステストラップを記録している。マリオ・イゾラは、そのタイミングでファステストラップが記録されたことは、ピレリがF1タイヤに関して大きな進歩を遂げたためだと考えている。「今年の我々の狙いは、ドライバーがすべてのスティントで最初から最後までプッシュできるタイヤを提供することだった」とマリオ・イゾラはコメント。「ボッタスがグランプリの終了直前にフェルスタッペンと追加のポイントを争ってアルバート・パークのファステストラップを記録したことは、その課題が達成されたことを強調している」「3種類すべてのコンパウンドがアルバート・パーク固有の要求にうまく答えていたし、それら全てが幅広く使用された。我々は戦略においても興味深い変化を目にした。ドライバーは異なるスティントの長さで異なるタイヤを使用していた。グリッドの後方では順位を上げるためにさらに異なる戦略が採られていた」