ピレリが、2月26日〜3月1日の4日間にわたりバルセロナのカタロニア・サーキットで行われたプレシーズンテストをタイヤメーカーの視点から振り返った。各チームは、バルセロナで2015年型タイヤレンジに加え、プロトタイプのミディアムタイヤを試すことができた。このプロトタイプタイヤは、通常のミディアムと同等の性能だが、タイヤ開発の一環としてピレリによって評価される。プロトタイプ・ミディアムにはカラー・マーキングが施されていなかった。
各チームには、2015年を通じて110セットのタイヤがテスト用に割り当てられている。4日間のテストを通じて、合計3502周の走行が行われた(前回のバルセロナテストでは3134周、ヘレステストでは2294周の走行が行われた)。昨年のスペイングランプリのポールタイム1分25秒232と比較すると、性能の向上は明らか。金曜日に計測されたニコ・ロズベルグのタイムは、前回のバルセロナテストでのベンチマークタイム(ロマン・グロージャンがスーパーソフトで記録した1分24秒067)を破り、2回のバルセロナテストを通じた最速タイムとなった。しかし、スーパーソフトはカタロニア・サーキットに適しているとは言えないため、新型スーパーソフトの本来の性能を評価することは不可能だった。これまでのプレシーズンテストにおいて、全チームによって合計41,048.3kmの走行が行われた。各チームが次にサーキットに登場するのは、3月13日(金)にメルボルンで行われるオーストラリアGPのフリー走行1回目。オーストラリアGP用のピレリのコンパウンド選択は、水曜日までに発表される予定。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「バルセロナでの最終プレシーズンテストで、各チームが、昨年より大幅に速い2015年型マシンと我々の最新型タイヤとの最終的な相互作用の確認を行いました。昨年より2秒以上速いタイムも計測されていて、軟らかいコンパウンドほど昨年のタイムとの差が大きくなっています。したがって、タイヤの動作状況も昨年から変化し、マシンセットアップやレース戦略に明らかな影響を及ぼすことになります。路面温度は最高で31°Cまで達したものの、シーズン中の平均的な温度に比べると全般的にかなり低いものでしたので、特にハードタイヤに関して、(低温下でのテスト結果は)今後注意が必要な要素となります。バルセロナで、各チームは全ての2015年型P Zeroタイヤをテストすることができました。2015年型P Zeroタイヤは、コンパウンドが一新されたスーパーソフトを含め、リアタイヤのタイヤ構造が新しくなっています。ソフトコンパウンドによるタイムがテストでの最速タイムとなり、昨年のスペイングランプリのポールタイムよりも2.5秒ほど速いものでした。雨がぱらつきましたが、インターミディエイトによるわずかな走行機会が得られたのみでした。しかし、昨年と比較すると、大半のチームがシーズンへの準備が整っているようです」
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