ピレリが、2013年 第16戦 F1インドGPが開催されるブッダ・インターナショナル・サーキットでのレースをタイヤメーカーの観点から解説した。2011年からF1カレンダーに加わったインドは、大きな高低差と多彩なコーナーを特徴とし、特に高い気温条件も相まって、タイヤが酷使される見応えある開催地となっている。
過去2年間、ブッダサーキット用としてはハードとソフトコンパウンドが選択されていたが、今年ピレリは、P Zeroホワイト・ミディアムタイヤとP Zeroイエロー・ソフトタイヤを選択した。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「我々は、今年のインドグランプリにP Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトタイヤで臨むことにしました。これはブッダサーキット用として最適な組み合わせであり、レースがより接戦になると思います。ハードとソフトを持ち込んだ過去2年間は、やや保守的だったかもしれませんので、今年は、より軟らかいタイヤで、少しアグレッシブな選択をしました。その結果、前レースの日本グランプリと同様、両コンパウンド間に大きな性能差は見られないと思います。日本では戦略によって大きな差が生じましたが、インドでも同じことが言えるでしょう。昨年は1ストップのレースでしたが、今年は2ストップを予測しています。このため、ドライバーやチームにとって、より多くのポジションアップの機会が提供されると思います。高低差と多彩なコーナーのため、インドはタイヤに大きな負荷を課します。あらゆる方向からの入力があるため、ここインドでもタイヤマネージメントが重要であることが示されるでしょう。例年通り、非常に暑くなると思われるため、熱によるデグラデーションも増大します。このレースでチャンピオンシップが決定する可能性も高いため、我々のタイヤ選択がクオリティの高い記憶に残るレースに貢献できることを望んでいます」ジャン・アレジ (ピレリ・ブランド・アンバサダー)「インドについて語る前に、非常に見応えがあった日本グランプリを振ってみると、戦略が差を生むことを示したレースだったと思いますし、驚くべきことは、多様な戦略が用いられながらも非常に僅差の結果となったことです。見る者を惹きつけるレースの緊張感と光景は素晴らしいものでした。さて、インドについて、私自身はここでのレース経験はありませんが、ドライバーたちからはポジティブなコメントを聞いています。インドは、スポーツとビジネスについて巨大なポテンシャルがありますので、インドのような地域でグランプリを行うことは非常に重要だと思います。ドライバーたちは、マシンのドライビングはさることながらF1への大衆の関心を喚起する大使としての責任も担っています。この大使としての役割は、既に長年に渡ってF1が開催されているモンツァのような場所よりも、むしろインドのような地域でより重要になります。インドでは、特にクリケットが熱狂的なスポーツですが、もしもF1がそれに続くようなスポーツになれば素晴らしいですね」
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