レッドブル・ホンダF1のセルジオ・ペレスは、F1アブダビGPの決勝をリタイアで終えたが、マックス・フェルスタッペンのF1ワールドチャンピオン獲得をサポートする素晴らしい戦いをみせた。マックス・フェルスタッペンは14周目、ルイス・ハミルトンは15周目にピットインして新品のハードタイヤに交換するが、セルジオ・ペレスは“プランB”としてトップに留まったハミルトンを抑える仕事を与えられる。
ピレリのソフトタイヤの交換目安は13~17周。2周オールドの中古でスタートしたセルジオ・ペレスは、20周目にルイス・ハミルトン(メルセデス)に追いつかれる。だが、そこでセルジオ・ペレスは何度抜かれても抜き返す気迫のディフェンスを披露。メルセデスF1首脳は“デンジャラスドライビング”と怒りを露わにしたが、接触などのないハードなレースを展開。この間に約9秒後方にいたマックス・フェルスタッペンは、1.3秒までルイス・ハミルトンに迫ることができ、セルジオ・ペレスは仕事を終えてピットイン。最終的にリタイアとなったが、自分のレースを犠牲にして、難しいミッションを達成した。「まずは、マックス(フェルスタッペン)とチームが今シーズン、そして今までの努力が報われチャンピオン獲得となったことをとてもうれしく思いう」とセルジオ・ペレス。「マックスは勝つべくして勝ち取ったチャンピオンシップだったのではないだろうか。最高のチームメートでありすばらしい人柄の彼のタイトル獲得に貢献できたことを、とても誇りに思う」「途中までルイス(ハミルトン)がレースを主導していて、マックスとの差は10秒ほどあり、僕が手助けをすることができとてもうれしかった。タイヤはだいぶ摩耗していたのであまり多くのことはできなかったけど、何秒かルイスの時間を稼ぐことができ、結果的にそれがレースを大きく左右することになった」「誰もがチャンピオン争いの渦中に入ることは避けたいはずだ。でも、僕もチームの一員であり、チームのため、マックスのために行動した」「今日のレースの終わり方を見ると2位で終えることも可能だったかもしれない。しかし、マシンの状態があまり良くなく、再びセーフティカー導入の原因になるわけにもいかずリタイアという選択をせざるを得なかった。コンストラクターズタイトルの獲得には惜しくも届かなかったが、今日の結果に満足しているし、今シーズンのチームの成果を喜ばしく思う」