パスカル・ウェーレインが、2019年のトロロッソ・ホンダのドライバー候補に急浮上している。トロロッソ・ホンダは、ピエール・ガスリーが2019年にレッドブル・レーシングへの移籍が決定し、ブレンドン・ハートレーもシート喪失の危機に立たされており、事実上、2019年は2つの空席ができていることになる。
ピエール・ガスリーの後任は、元トロロッソのF1ドライバーで現在フェラーリの開発ドライバーが務めるダニール・クビアトになると噂されており、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、F1ロシアGPでピエール・ガスリーの後任を発表することを示唆している。そして、2つ目のシートの候補として急浮上しているのが、パスカル・ウェーレインだ。Sky Sport F1 のコメンテーターを務めるるテッド・クラヴィッツは「フランツ・トスト(トロロッソ チーム代表)はパスカル・ウェーレインの大ファンであり、メルセデスとの契約から解放されたことで彼と契約することを望んでいる」とシンガポールGPで伝えている。2015年にDTMで最年少チャンピオンを獲得したパスカル・ウェーレインは、2016年にマノー、2017年にザウバーでF1を戦ったが、今シーズンはメルセデスからDTMに参戦している。だが、今季でDTMから撤退することが決定しているメルセデスは、パスカル・ウェーレインに“競争力のあるドライブ”を提供できないため、今シーズン限りで育成契約を解消することを発表している。メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは「彼の最大の利益のために、我々は契約を延長せず、彼の才能を生かせる他の場所での機会を確保する最良のチャンスを与えることをパスカルと一緒に決断した」と語っている。レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、同じメルセデスの育成ドライバーであるエステバン・オコンを採用しない理由として“我々はライバルと結びついている若手に投資するつもりはない”と語り、メルセデスとの結びつきを挙げているが、パスカル・ウェーレインは、メルセデスとの関係を解消したことで、その条件はクリアされることになる。パスカル・ウェーレインは「僕は新しい挑戦と機会を探しているし、現在、来年のコックピットについて他チームと話をしている」と語っている。2019年のトロロッソ・ホンダのラインナップは、ダニール・クビアト&パスカル・ウェーレインというコンビが務めることになるかもしれない。