日産及びニスモは、SUPER GTにニスモから参戦している本山哲を、ル・マン24時間レースに出場する「Nissanデルタウイング」の第3ドライバーとして起用することを発表した。過去3度のSUPER GTチャンピオンに輝いた本山哲は、すでに出場が決定しているマリーノ・フランキッティ、ミハエル・クルムともに6月16-17日に行なわれるルマ・ン24時間レースに出場する。本山哲とミハエル・クルムはニスモでコンビを組み、2003年にSUPER GTの前身であるJGTCのチャンピオンに輝いている。
「Nissanデルタウィング」は、実験的なプロジェクトであり、使用する燃料とタイヤを従来の半分程度にとどめながら、24時間のレースを走りきることで、これまでの耐久レースの様相を一変させることを目指している。25日、本山哲はスネッタートン・サーキットにおいて、Nissanデルタウィング」を初めてドライブした。本山は、以下のように述べた。「今年のルマン24時間レースに、「Nissanデルタウイング」プロジェクトのドライバーとして参加できることに、とてもワクワクしています。このような素晴らしい機会を与えてくれた日産、ニスモ、そしてこのプロジェクトに関わる皆さんに感謝しています。僕にとっては1999年以来のルマンですが、再びサルテサーキットを「Nissanデルタウィング」で走れると思うとすごく楽しみです。今回は「ガレージ 56」というクラスから出場します。これはレースでの賞典には関わりませんが、モータースポーツの将来を見据えた技術を搭載したマシンでの、新たなチャレンジや経験は素晴らしいものだと思います」「SUPER GTでチームメイトのクルム、そしてフランキッティと共に24時間をしっかり走りきり、世界中の皆さんに「Nissanデルタウィング」の走りを見てもらえるよう頑張ります。たくさんのご声援をよろしくお願いします」本山哲は1996年以来、長年にわたって日産のドライバーを務めており、SUPER GT年間タイトル数、レース勝利数、獲得ポイントにおいて歴代最多となっている。ニスモの社長である宮谷正一は、「本山とクルムは、共にSUPER GTで最も成功したドライバーであり、ルマンでも優れたパフォーマンスを見せてくれることでしょう。日産とニスモが開発したエンジンを使用したLMP2(ルマンプロトタイプ2)クラスのマシンの活躍と共に、「Nissanデルタウイング」がみなさんに驚きを与えることを楽しみにしています。」と述べた。また、欧州日産の部長であるダレン・コックスは「今回の本山の加入は、このプロジェクトの国際性を象徴しています。プロトタイプはアメリカで製作され、マシンの開発とテストは英国で、タイヤはフランスから調達することになります。そして今回、新たに日本のトップドライバーをむかえることが出来ました。彼の加入を心から歓迎します。」と述べた。今後は6月3日に行なわれるルマン公式テストまでの間に、フランス、スペインにおいても開発テストが行われる予定となっている。
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