富士重工業は16日、2008年シーズンをもって、世界ラリー選手権(WRC)におけるワークス活動の終了を決定した。世界的な経済状況の悪化が、またしても日本の自動車メーカーのモータースポーツ活動に打撃を与えた。WRCで一時代を築いたスバルが今季限りでWRCでのワークス活動を周力することを発表していた。
5日にはホンダがF1からの撤退を発表。15日には、スズキがわずか1年でWRCからの撤退を発表していた。スバルは、19年にわたりWRCに参戦。近年は低迷気味だったが、これまで3度のマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得し、3人のドライバーズチャンピオンを輩出していた。富士重工業社長の森郁夫は、「WRCで活躍する青いインプレッサは、ファンの皆様にとってスバルの象徴であり、この決断は本当につらいものでした。」とコメント。スバルの撤退により、WRCに参戦する日本メーカーは消滅した。富士重工業 世界ラリー選手権ワークス活動の終了について富士重工業は、本日、今シーズン2008年をもって、世界ラリー選手権(WRC)におけるワークス活動の終了を決定した。富士重工業は、水平対向エンジンとシンメトリカルAWD(All Wheel Drive)をコア技術として、いかなる環境においても安全、快適に走ることができるスバル車の認知向上と、量販車開発への先端技術・ノウハウのフィードバックを目的に、WRCのトップカテゴリーでの競技に19年に渡って英国のモータースポーツ専門会社プロドライブ社とともに、SWRT(Subaru World Rally Team)として参加してきた。スバルのWRCでの活動は、これまで3度のマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得、3人のドライバーズチャンピオンを輩出し、スバルのブランド価値を高め、世界でのスバルの拡販に貢献している。富士重工業は、WRC参戦の当初の目的を達成し、今後スバルのブランディングにWRCをどう位置づけていくか検討を進めていたところ、世界的な経済情勢の急激な悪化に見舞われ、同社の経営環境も大きく変化したことから、経営資源を効率的に活用し、スバルブランドを守り、より強めるために、WRCワークス活動を終了することを決めた。なお、スバルのラリーの取り組みについては、量産車カテゴリーであるGroup Nクラス、およびその車両を用いた世界選手権であるP−WRC活動に参加しているチーム、ドライバーへの車両供給や活動支援を続けていく。富士重工業社長の森郁夫は、「WRCで活躍する青いインプレッサは、ファンの皆様にとってスバルの象徴であり、この決断は本当につらいものでした。」と語り、「これまでの世界中のスバルファンの熱心な応援に心より感謝します。こうしたファンの方々こそが、スバルの貴重な財産です。」とコメントしている。富士重工業は、WRCでの挑戦や経験を糧として、これからも「お客様第一」を信念に、「快適・信頼の新しい走りと地球環境の融合」を実現したスバルならではの商品、サービス、カーライフをお客様にご提供することに務めていく。
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