1970年代のティレルのタイトル獲得に貢献し、有名な6輪マシンを設計したデレック・ガードナが亡くなった。享年79歳。デレック・ガードナーは、1969年にマトラで4輪駆動システムを開発するハリー・ファーガソンに協力することでF1との関わりを持った。1970年にティレルに加入したデレック・ガードナーは、彼のガレージでティレル001を設計。ティレル001は、デビューレースとなったカナダGPでジャッキー・スチュワートがポールポジションを獲得した。
1971年、ティレル003でジャッキー・スチュワートとフランソワ・セヴェールは7勝を挙げ、コンストラクターズ・チャンピオンシップで優勝。ジャッキー・スチュワートはドライバーズタイトルを獲得した。1973年にはティレル006でジャッキー・スチュワートが3度目のワールドチャンピオンを獲得したが、その年の最終戦アメリカGPの予選でフランソワ・セベールが事故死するという悲劇があった。1976年、デレック・ガードナーは有名な6輪F1マシン「P34」を開発。スウェーデンGPではワン・ツー・フィニッシュを果たした。翌年F1に幻滅してティレルを離脱したデレック・ガードナーは、ボルグワーナー社のトランスミッションと研究部門のディレクターに就任。その後、F1マシンを設計することはなかった。