F1世界選手権の首位に立つオスカー・ピアストリは、昨季の初優勝以来、自身がドライバーとしてどのように進化してきたかについて語り、2025年の好調はより安定したパフォーマンスと、改善に向けた総合的なアプローチによるものだと明かした。2023年にF1デビューを果たしたマクラーレンのピアストリは、ルーキーイヤーに2度の表彰台を獲得。2024年にはハンガリーGPでの初優勝とアゼルバイジャンGPでの2勝目を挙げ、今季はすでに6勝を飾っている。
その活躍により、マクラーレンのチームメイトであるランド・ノリスに対し、激しいタイトル争いの中で9ポイントのリードを築いている。先週末のハンガリーGP期間中、ピアストリは過去12カ月間での進歩を振り返った。「(僕は)多くの分野で少しずつ成長してきた」と彼はF1.comに語った。「昨年は非常に強い週末もあって、調子の良い日にはレースに勝つだけの力があったと感じていた。でもその間には平均的な日や、ときには悪い日も多くあった」「今年は良い日がずっと多い。ドライバーとして成長したけど、それ以上に、自分が思う実力の最大値により近づいた走りができる回数が増えた。それが一番大きい違いだ。特定の一つの分野から来たわけではなく、さまざまなことに目を向けた結果だと思う。自分のベストだと思う走りを、より頻繁に実行できるようになったことが差を生んでいる」タイトル争いのバランス感覚今季後半戦に向けてランキング首位に立つピアストリは、ノリスとの激しい争いを制するために何が決め手になるのか問われると、速さと精度の両立だと答えた。「シーズン後半にレースで勝つ方法は、開幕時と同じだ。周りの誰よりも速く、そして可能な限りミスを減らすこと」「その点は変わらない。言ったように、一貫性を保つことは素晴らしいけれど、常に負け続けていたらチャンピオンシップには勝てない。両方のバランスを取ることが必要なんだ」「もちろん、もしロボットなら、最速で走ってミスゼロができるだろう。でも僕らは人間だから、それは不可能だ。だからミスを最小限に抑えることは必要だけど、同時に速さも必要だ。そして守りに入る余裕なんてない。そのアプローチを取ったら、結局負けることになる」僅差のポイント差と、まだ半分残るシーズン。ピアストリがどれだけ「良い日」を積み重ねられるかが、最終的に初のF1タイトル獲得につながるかもしれない。