ブラッド・ピット主演の最新モータースポーツ映画『F1/エフワン』が、同俳優の主演作として歴代最高興行収入を記録した。6月25日の世界公開以来、同作は全世界興行収入で5億4,500万ドル(約857億円)を突破し、2013年公開の『ワールド・ウォーZ』の5億4,000万ドルを上回った。『イングロリアス・バスターズ』『ファイト・クラブ』『セブン』など数々の代表作を持つピットにとっても、この数字はキャリア史上最高の商業的成功となる。
観客にとっての勝利の方程式『トップガン マーヴェリック』で知られるジョセフ・コシンスキー監督がメガホンを取り、ジェリー・ブラッカイマーが製作、そして共同プロデューサーとしてルイス・ハミルトンが大きく関わった本作は、F1を物語の中心に据えることで、レースファンにも一般の映画ファンにも強く響いた。その結果、この作品は2025年の世界興行収入ランキングで8位に入り、『『Ne Zha II』『リロ&スティッチ』『マインクラフト』『ジュラシック・ワールド』『ヒックとドラゴン』『ミッション:インポッシブル』『スーパーマン』に次ぐ位置につけている。この映画が高速アクションとピットの魅力的な演技を融合させたことが、その幅広い人気の原動力となった。Appleにとっての勝利、そして次への期待Apple Original Filmsにとっても、この成功は大きな意味を持つ。『F1/エフワン』は同社の作品として最も商業的に成功したタイトルとなり、リドリー・スコット監督の『ナポレオン』(2億1,800万ドル)やマーティン・スコセッシ監督の『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』(1億5,700万ドル)を上回った。続編はまだ確認されていないが、すでに憶測は高まっている。舞台裏で作品のリアリティを形作る上で重要な役割を果たしたハミルトンは、ファンに冷静さを求めた。「今のところは劇場で観られる作品を楽しむことになるだろう」と彼は語った。『F1/エフワン』がより大きなシリーズ展開の出発点となるかどうかは不明だが、ひとつだけ確かなことがある。ハリウッドのF1への関心はこれまでになく高く、ブラッド・ピットはキャリアを代表する興行的勝利でチェッカーフラッグを受けた。