ヤマハとヤマハ・モーター・レーシングは、MotoGP開発プログラム強化のため「Yamaha Factory Racing Test Team」に、MotoGP三冠のホルヘ・ロレンソをテストライダーとして迎えることを決定した。ホルヘ・ロレンソはMotoGPパドックだけでなく、多くの分野で活躍してきたライダー。2008年に当社のMotoGPファクトリーチームからMotoGPデビューを果たしたあと、9年間にわたって在籍し、2010年、2012年、2015年には「YZR-M1」でチャンピオンを獲得した。
ホルヘ・ロレンスは、2月2~4日にマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われるMotoGPのシェイクダウンテストを皮切りに、IRTAの公式テストやヤマハのプライベートテストに参加。2020年のMotoGPマシン開発においてヤマハのエンジニアをサポートする。スムーズで精確なライディングと明確なフィードバック能力で知られるホルヘ・ロレンソは、この役に最も適した人物。なお、ホルヘ・ロレンソのクルーチーフにはシルヴァーノ・ガルブセラが就き、革新のための探究をサポートする。 現時点で2020年にホルヘ・ロレンソがワイルドカード参戦する予定はないが、ヤマハとしては、本人が再びレース出場を決断した場合、その可能性を残している。ホルヘ・ロレンソ_「Yamaha Factory Racing Test Team加入が決まり、とてもうれしく思います。私はMotoGP界にとどまること、パドックに戻ることをずっと考え続けていました。そしてこの役割は、チームもYZR-M1のこともよく知っている私にとても適していると思っているのです。ヤマハのマシンは私のライディングスタイルに合っていたので、‘マイ・オールド・バイク’との再会がとても楽しみです。ヤマハ復帰の決定によって、よい思い出も蘇ってきました。ヤマハとともに多くの表彰台や優勝、そして3つのタイトルを獲得してきたので、その強さの理由をよく理解しているつもりです。このような機会を与えてくれたヤマハに心から感謝しています。この数年間と比べればいくらか穏やかな生活になると思いますが、その一方で私が最も愛すること、すなわちバイクに乗って限界を追求することを可能にしてくれたのですから。このミッションに向き合う気持ちは非常に強くなっており、スタートが待ちきれません。ヤマハの未来のためにベストを尽くし、私の経験がヤマハのエンジニアとライダーにタイトルをもたらす助けになることを望んでいます」リン・ジャービス(ヤマハ・モーター・レーシング・マネージング・ダイレクター)「ホルヘ・ロレンソのヤマハ復帰を非常にうれしく思います。彼が引退を決意したと聞いたとき、すぐにヤマハへ戻ってきてくれるよう提案しようと考えました。あの9年間の戦績が物語っているように、彼は非常に経験豊富なMotoGPライダーであり、YZR-M1やヤマハのスタッフたちとも親密です。彼が非常にしっかりした人物であることも私たちはよく知っています。ライダーとしてはモチベーションが高く、安定感があり、技術面の洞察力にも優れており、ハイレベルなテストライダーとして求められるすべての能力を備えているのです。ホルヘ・ロレンソの経験、知識、ライディングスピードと、同じく経験豊富なクルーチーフのガルブセラ氏の力が合わさることは、テストチームの強化を狙うヤマハにとって非常に重要であり、それによってエンジニア、日本のテストライダー、Monster Energy Yamaha MotoGPをしっかりと結びつけることができると確信しています」
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