ロッシが5位でチェッカー、ビニャーレスはリタイアMonster Energy Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシが表彰台争いを展開し、終盤まで1分32秒台のハイペースをキープしたがわずかに届かず5位でゴール。チームメイトのマーベリック・ビニャーレスはアクシデントによりリタイアとなった。バレンティーノ・ロッシは5番グリッドから絶好のスタート。序盤のタイトなコーナーでポジションを維持したあと1台をパスして1周目終了時点で4番手につけた。
前を行くA・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)を追ううちにトップ2台との距離が開きはじめると、すぐさま反応してペースを上げ、J・ミラー(ドゥカティ)、M・マルケス(ホンダ)に追いついて4台のトップグループを再形成。さらに前を目指すもトップのペースには及ばず、追い上げてきたD・ペトルッチ(ドゥカティ)に先行を許すこととなった。しかしそこであきらめず、単独5番手となりながらも100%のプッシュを続けるロッシ。残り6ラップでは再び集団の背後に迫り、最後の勝負を仕掛けるがわずかに届かなかった。この結果、トップから3.053秒差の5位でチェッカーとなった。一方、11番グリッドからスタートしたビニャーレスは、序盤からペースアップを図るも中段の混戦に巻き込まれて14番手へ後退。その後ひとつ上げてリズムをつかみ、A・リンス(スズキ)とバトルを展開した。7ラップ目には12番手に上がってさらにA・エスパルガロ(アプリリア)に仕掛けようというところだったが、他車に接触されて転倒し、そのままリタイアを余儀なくされた。幸い怪我はなかったが、ノーポイントという結果となった。ランキングではロッシがトップから23ポイント差の4位。ビニャーレスはランキング10位へ後退し、トップとの差が65ポイントに広がった。コンストラクターズランキングは3位へ浮上した一方で、Monster Energy Yamaha MotoGPはチームランキングをひとつ下げて3位となっている。PETRONAS Yamaha SRTのふたりがそろってトップ10を達成PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamが好調を維持し、フランコ・モルビデリが7位、ファビオ・クアルタラロはファステストラップを記録して8位を獲得した。モルビデリはCOTA、ヘレスに続いて3戦連続のトップ10入り。6番グリッドから絶好のスタートを切り、安定したペースをポジションをキープして7位でチェッカーを受けた。これによってシリーズポイントを合計34に伸ばし、ランキング8位につけている。一方、10番グリッドからスタートしたクアルタラロは出遅れてしまったが、レース後半ではペースを上げて残り7ラップでファステストラップを記録するなどポジションをアップ。トップグループと同等の速さを見せ、初のホームGPで8位を獲得した。シリーズポイントでは合計25ポイントのランキング12位。ベストルーキーとしてリードを拡大している。Monster Energy Yamaha MotoGPバレンティーノ・ロッシ(5位)「表彰台を狙っていました。残念ながら届きませんでしたが、前回のヘレスよりはよかったと思っています。好スタートを切ってペースも上々。終盤まで好調を維持してライバルたちに近づいてゴールすることができました。残念だったのは加速性能で及ばなかったこと。彼らはコーナー出口で非常に速かったので、どうしてもついていくことができませんでした。しかし全体的に見れば好調なウイークでしたし、マシンも速く走ってくれました。そしてハードな走りが求められるいくつかのコーナーでは、自分の力を十分に発揮することもできたと思っています。終盤はますますフィーリングがよくなってドビツィオーゾ、ペトルッチ、ミラーを追走。なんとかミラーをパスしたかったのですが、アタックを仕掛けるにはわずかにスピードが足りませんでした。これからまたすぐに次のムジェロのことを考えはじめます。もう少し速く、強くなれるようチームとともにベストを尽くします」マーベリック・ビニャーレス(DNF)「正直なところ、私にはどうすることもできませんでした。まさにエスパルガロに仕掛けようとしていたところでした。私に言えることは、このウイークのなかで自分たちがおかしてきたミスについて考えなければならないということです。とくに土曜日の予選セッションでの作戦ミスによってグリッド11番手からのスタートとなってしまった時点で、レース中のこのようなアクシデントの可能性があったのです。ですから、私たちは改良、改善を求めてハードワークを続けなければなりません。ウイークはパーフェクトな状態でスタートしましたが、最後の結果はノーポイント。このことからしっかり学ばなければなりません。リズムはよかったので、もっと順位を上げられたはずですし、表彰台だって、わずか2秒差と決して遠くはありませんでした。もっとプッシュして差を詰めることができたはずですが、後方からでは非常に難しいのです。同じミスを繰り返さないために、予選で好位置を獲得してグリッドの1列目か2列目に並ぶことに注力していきたいと思います」マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)「今週は天気の行方が見えず翻弄されました。どちらになったとしてもタフな戦いを覚悟していたわけですが、決勝は結局、ドライになりました。ロッシ選手は好スタートを切ったものの、レース中盤はトップグループについて行くのに苦労していました。それでも全力でプッシュし、終盤にはペースを上げて表彰台にかなり近づくことができました。もっと上の順位を期待していたことは確かですが、金曜日のドライでの彼の状況を考えれば、今日の11ポイントは大いに評価できるものです。ビニャーレス選手は不運にも他のライダーに接触されてしまいました。でも、混戦のなかでは、残念ながらこのようなことが起こってしまうのです。私たちはこのことから学び、チームのホームGPとなる次戦イタリアGPに生かさなければなりません」PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamフランコ・モルビデリ(7位)「いいレースができました。トップグループの大接戦を後ろから見ていましたが、追いつくことはできませんでした。レースのフィーリングは今までで最高だったので、これは私たちが常に前進していることの証だと思います。これからも同様に仕事に取り組み、進化し続けなければなりません。具体的な目標としては毎回、ポイントを獲得することです。今回はドライでもウエットでも、またその中間のときでも好調を維持することができました。とてもハッピーで、よい形でホームGPを迎えることができるのがうれしいです」ファビオ・クアルタラロ(8位)「序盤が悔やまれます。スター...