MotoGP 第9戦 ドイツGPで、Movistar Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシは、グリッド後方から果敢にペースを上げて着実にポジションを挽回し、終盤では激しいバトルも見せてそれぞれ4位と5位を獲得した。マーベリック・ビニャーレスはグリッド11番手から好スタートを切り、順位をひとつ上げてオープニングラップを終了。
そのあとの6ラップでタイヤを温めてから、上位グループを追って挽回を開始した。そして2ラップをかけて8番手グループとの差を詰め、さらに間を抜けてその先頭まで浮上。14ラップ目には最終コーナー立ち上がりでアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)とダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)に並び、ロング・ストレートの終わりまでに6番手に浮上した。その後も追う手を緩めずさらにペースを上げ、16ラップ目には自己ベストの1分21秒903を記録してアンドレア・ドヴォツィオーゾ(ドゥカティ)とバレンティーノ・ロッシに接近。数ラップをかけてライバルの走りを観察したあと、20ラップ目に仕掛けてふたりを次々にパス。これで4番手に上がったあとも最後までハイペースをキープし、バレンティーノ・ロッシに0.727秒差をつけて4位でゴールした。トップとの差は14.253秒。一方のバレンティーノ・ロッシは、グリッド9番手から飛び出して一気に6番手までジャンプアップ。すぐさま前の5台に仕掛けていった。後方からはカル・クラッチロー(ホンダ)のプレッシャーを受けるが決して譲らず、6ラップ目には5番手のホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)に迫ると、1ラップ後にはこれをパスし5番手に浮上した。しかしアドバンテージを広げることはできず、ここにドビツィオーゾも加わって激しいバトルへと発展。この間には順位を下げる場面もあったが、ついにはペトルッチをパスして4番手に上がり、集団の先頭へと躍り出た。このころ、トップ3台はすでに3秒以上の差を広げていた。バレンティーノ・ロッシは前方のクリアスペースを埋めようと懸命に走るが、同時にドビツィオーゾやマーベリック・ビニャーレスの追撃を抑えなければならず、思うように差を縮めていくことができない。そして最終的にはマーベリック・ビニャーレスに先行を許し、そのまま4位と5位で走り切りチェッカーを受けた。バレンティーノ・ロッシとトップとの差は14.980秒。4位を獲得したマーベリック・ビニャーレスはシリーズポイントを124に伸ばしてランキング2位をキープ。バレンティーノ・ロッシはわずか5ポイント差の合計119ポイントで、ランキングは4位となっている。ふたりの活躍により、コンストラクターズ・ランキングでは18ポイントをリードしてヤマハがトップ。またMovistar Yamaha MotoGPは、11ポイントをリードしてチーム・ランキングのトップをキープしている。ヤマハ・ファミリーは、Monster Yamaha Tech3のジョナス・フォルガーの2位獲得を祝福する。ホーム・グランプリで大活躍を見せたジョナス・フォルガーは、チームメイトのヨハン・ザルコに続いてサテライト勢のランキング2位。ジョナス・フォルガーとヨハン・ザルコはシーズン前半戦で目覚ましい成長ぶりを見せており、2017年のルーキー・オブ・ザ・イヤーの有力候補でもある。MotoGPはこのあと4週間の夏休みに入り、8月の第一周、チェコはブルノ・サーキットでシーズン後半戦を再開する。Monster Yamaha Tech3のジョナス・フォルガーが2位獲得の快挙。ヨハン・ザルコも9位と健闘Monster Yamaha Tech3のジョナス・フォルガーが、ホーム・グランプリの大観衆の前で見事なパフォーマンス。2位でチェッカーを受け、MotoGP初表彰台を獲得した。グリッド5番手からスタートしたジョナス・フォルガーは6ラップ目、マルク・マルケスをパスしてトップに浮上。そのあとしばらくは互いに激しくポジションを入れ替えながらバトルを展開したが、終盤はジョナス・フォルガーが2番手キープに集中し、ヤマハ勢トップの2位でチェッカーを受けた。ヨハン・ザルコはグリッド19番手からの追い上げ。終始、激しいプッシュを続け、着実にポジションを挽回していった。そして残り2ラップでクラッチローのインに飛び込み9番手へ浮上。さらにペースを上げて最後まで走り切り、見事、9位を獲得した。次回は4週間後の8月6日、第10戦Monster Energy Grand Prixの決勝がチェコはブルノ・サーキットで開催される。Movistar Yamaha MotoGPマーベリック・ビニャーレス (4位)「今日のレースで、チャンピオン争いに自信を持てるようになりました。グリッド11番手から、オーバーテイクに時間を費やしながらも4位まで上がり、しかもダニにあと少しというところまで迫ることができました。とてもいい戦いができたということだと思います。できるだけ上を目指してポジションを挽回し、今日の場合は最終的に4位まで上がれました。課題はまだ残っていますが、マシンは総合的にとても素晴らしかったと実感しています。アッセンではミスをおかしてしまったにもかかわらず、ランキングでは依然として2位をキープできています。ここまで苦戦することもありましたが、全体的には非常に順調と言っていいでしょう。この好調を維持するためには、これからますますいい仕事をしなければなりません。とくに予選順位を上げて決勝に備えることが重要で、すべては僕らの努力次第です。僕は自分のライディング・スタイルを修正し、体力的にも強くなって、1か月後にまたここに戻って来ます」バレンティーノ・ロッシ (5位)「非常に厳しいウイークでした。今シーズンはこんなことが何度もありましたが、今回もまたたくさんの試練にぶつかりました。それでも決勝では少し挽回しました。スタートからゴールまでハイペースを維持して走り切り、まずまずのレースができたと思います。表彰台争いができればもっと良かったのですが、今日の5位も素晴らしい結果ですし、チャンピオンシップにとっては貴重なポイント獲得になりました。トップとの差はわずか10ポイントですので、タイトルの行方はまだまったくわかりません。夏休みの間は、始めの2週間は友人たちとゆっくり過ごしながら充電し、そのあとトレーニングを開始します。そして次のブルノには、100%の状態で戻って来ますよ」マッシモ・メレガリ (チームディレクター)「厳しい戦いを承知のうえでチャレンジしていきました。スタート前にはまた空模様が怪しくなっていましたが、ふたりが望むとおり、ドライ・コンディションのままで走り切れるという確信がありま...
全文を読む