MotoGP 第9戦ドイツGPの決勝レースは17日、ザクセンリンクで行われ、ポイントリーダーのマルク・マルケスがバイクを乗り換えた後に独走し、第2戦アルゼンチンGP、第3戦アメリカズGPに続き、今季3勝目を挙げた。マルク・マルケスは、最高峰クラスで27勝目、キャリア通算53勝目、当地で2010年から7年連続のポール・トゥ・ウインを達成した。
気温21度、路面温度24度のウェットコンディションから走行ラインが乾いていく中、ウォームアップ走行で今季7度目の転倒を喫したポールポジションのマルケスは、8番手走行中の17ラップ目の終わりにバイク交換を決断。ライバルたちがインターメディエイトタイヤを選択した中、スリックタイヤを装着したRC213Vに乗り換えて、独走優勝。13番グリッドのカル・クラッチローは、9.857秒差の2位。昨年4月の第3戦アルゼンチンGP以来となる通算9度目の表彰台を獲得。7番グリッドのアンドレア・ドビツィオーゾは、11.613秒差の3位。最終ラップに逆転して、開幕戦カタルーニャGP以来となる今季2度目の表彰台を獲得。15番グリッドのスコット・レディング、9番グリッドのアンドレア・イアンノーネがトップ5入りした。ウォームアップ走行で今季2度目の1番手に飛び出した10番グリッドのダニ・ペドロサは6位。16番グリッドのジャック・ミラー、3番グリッドのバレンティーノ・ロッシ、2番グリッドのエクトル・バルベラ、19番グリッドのアルバロ・バウティスタがトップ10入り。18番グリッドのユージン・ラバティ、6番グリッドのマーベリック・ビニャーレス、14番グリッドのブラドリー・スミス、8番グリッドのアレイシ・エスパルガロが続き、ウォームアップ走行で20番手だった11番グリッドのホルヘ・ロレンソは15位。4番グリッドのダニロ・ペトルッチと5番グリッドのポル・エスパルガロは、転倒リタイア。ウォームアップ走行で今季5度目の転倒を喫した17番グリッドのステファン・ブラドルは、頭部を強打したことから、近郊の病院で精密検査を受けるために欠場。チャンピオンシップは、ポイントリーダーのマルク・マルケスは、総合2位のバレンティーノ・ロレンソに42ポイント差、総合3位のバレンティーノ・ロッシに59ポイント差にアドバンテージを広げた。次戦オーストリアGPは、レッドブル・リングで8月12日に開幕、14日に決勝レースが行われる。マルク・マルケス (優勝)「今日はこのサーキットでの連勝がストップしてしまうと考えたけど、最終的には、特にバレンティーノとホルヘの終わり方を考えれば、すごく良い結果を獲得した。チームとの仕事の進め方が嬉しい。ウォームアップ走行で転倒してしまった後、バイク準備という素晴らしい仕事をしてくれ、僕たちの作戦は完璧だった。非常にデリケードなトラックコンディションの中で、フラッグ・トゥ・フラッグは非常に困難だった。「ウェットで少し苦戦した。フロントタイヤの選択が悪かったけど、スリックタイヤに履き替えることができた。2号車に乗り換えたとき、最初の数ラップは、ドライの走行ラインがすごく狭く、まだ濡れているところが多かったから、非常に注意深く走った。バイク交換のタイミングは、いつも難しい。もしかしたら、少し早かったかもしれない。リスクを覚悟した決断で、上手く行った。ホームワークを済ませて、グッドなレースで前半戦を締め括ったけど、後半戦に向けて、準備を整えなければいけない」カル・クラッチロー (2位)「僕はドライでも速かった。予選後、みんなに4番目に速いと言った。僕を信じてくれなかった人たちに、それを証明した。13番グリッドからのスタートだったけど、ロングレースになることは分かっていたから、フロントに硬めのオプションを選んだ。多くのライダーたちが、そのよう選択はしないし、序盤は危険ではないけど、その後の状況を考えた。ピットに入るのが遅すぎた。1ラップ、ピットボードを見なかった。バレンティーノとトップを走っていたドビツィオーゾを捕まえ、ピットに入らなくても、誰も僕たちを抜けないだろうと考えた。チームは素晴らしい仕事をしてくれた。愛妻のルーシーが不在なのは残念。9年間で僅か2戦目の不在だけど、家で生まれてくれる赤ちゃんを待っているところだ」アンドレア・ドビツィオーゾ (3位)「グッドなスタートを切り、直ぐにトップグループに加わった。ペトルッチが転倒した後、再度トップに立ち、フロントタイヤを消耗させないように速く走ることに集中した。無理なコーナリングをせず、素早くバイクを立たせることに努めた。トラックが乾き始めたけど、タイヤを温存することに集中。それが理由でバイク交換の絶好のタイミングを逃してしまった。もしかしたら、2ラップ前に交換していたら、優勝を祝うことができたかもしれない。僕たちが決して上手く走れなかったトラックで、トップを走れたことはポジティブだ。僕たちに相応しい表彰台を持ち帰る。懸命に働いてくれたチームに感謝したい」