MotoGP 第2戦アルゼンチンGPの決勝レースは3日(日)、アウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンドで行われ、総合3位のマルク・マルケスが今季初優勝。当地で2年振りの優勝、最高峰クラスで25勝目、キャリア通算51勝目を挙げ、ポイントリーダーに飛び出した。第2戦アルゼンチンGPは、前日のフリー走行で他チームのライダーにタイヤトラブルが発生したことから、25周のレースを20周に短縮。さらにレースの折り返しでマシンをチェンジする"フラッグ・トゥ・フラッグ"で行われた。
気温25度、路面温度30度のドライコンディションの中、ポールポジションのマルク・マルケスは、3ラップ目にトップに飛び出した後、10ラップ終了後にピットレーンに入り、素早いマシン交換と直後に1分40秒台を連発して一気に2番手を引き引き離すと、独走で優勝。2番グリッドのバレンティーノ・ロッシは、マルク・マルケスとほぼ同時にマシンを交換したが、徐々に引き離され、最終ラップには4番手に後退したが、7.679秒差の2位表彰台を獲得。4番グリッドのダニ・ペドロサは、スタート直後の1コーナーで他車と接触したことから、1ラップ目を15番手まで後退したが、28.100秒差の3位表彰台まで挽回。17番グリッドのユージン・ラバティは、自己最高位の4位を獲得。8番グリッドのエクトル・バルベラ、10番グリッドのポル・エスパルガロ、16番グリッドのステファン・ブラドル、12番グリッドのブラドリー・スミス、19番グリッドのティト・ラバット、20番グリッドのアルバロ・バウティスタがトップ10入り。11番グリッドのアレイシ・エスパルガロは、2ラップ目の1コーナーで転倒を喫して20番手まで後退したが、11位まで挽回。負傷代役の18番グリッドのミケーレ・ピロは12位。5番グリッドのアンドレア・ドビツィオーゾは、2番手走行中の最終ラップ、ゴールライン手前のシケインで、ウォームアップ走行で今季初の1番時計を記録した6番グリッドのアンドレア・イアンノーネの転倒に巻き込まれて転倒を喫した後、バイクを押して13位でフィニッシュ。3番グリッドのホルヘ・ロレンソは、6番手走行中の6ラップ目の1コーナーで転倒リタイア。7番グリッドのマーベリック・ビニャーレスは、2位獲得に挑戦した3番手走行中のラスト3ラップ、1コーナーで転倒リタイア。9番グリッドのカル・クラッチロー、15番グリッドのジャック・ミラー、21番グリッドのヨニー・エルナンデェスも転倒リタイア。13番グリッドのロリス・バスと14番グリッドのスコット・レディングは、技術的な問題でリタイアを強いられた。チャンピオンシップは、開幕から2戦連続の表彰台を獲得したマルク・マルケスが、総合1位に進出。バレンティーノ・ロッシが8ポイント差の総合2位、ダニ・ペドロサが14ポイント差の総合3位に浮上した。次戦アメリカズGPは、サーキット・オブ・ジ・アメリカズで8日に開幕、10日に決勝レース(日本時間11日04時00分スタート)が行われる。マルク・マルケス (優勝)「優勝することができて本当にうれしいです。開幕前のカタールテストから全力を尽くしてきたし、今日の結果には心から満足しています。Hondaはすばらしい仕事をしてくれました。そして、サポートもしてくれました。同じ目標に向かって戦っていることを感じるし、それはとても重要なこと。この勝利は特別なものです。シーズン最初の優勝というだけではなく、同じような状況のレースとなった2013年のオーストラリアの失敗があるので、今日はミスをしないで戦うことが、とても重要だったからです。コースの一部がまだ濡れていたので、レース序盤は厳しい戦いでした。実際に序盤はあまりフィーリングがよくありませんでした。今日はマシンチェンジをしたあとが勝利の鍵を握っていると思っていたので、マシンをチェンジしたあと、100%でプッシュしました。それでリードを築けたので、そのリードをキープするように走り続けました」バレンティーノ・ロッシ (2位)「2位を獲得できてとてもうれしいよ!最初はマルケスと好バトルを展開し、ふたりで後続を引き離していくことができたが、マシンを替えたあとはリアタイヤのフィーリングがよくなく、ブレーキングがうまくできなくなってしまったんだ。昨晩の雨のあとでコンディションは非常に厳しく、金曜日に悩まされていた状態に戻ってしまった感じだった。そのような状況で獲得した20ポイントはとても貴重。自分のためだけではなく、ヤマハやチームのためにも本当にうれしいことだ。それに僕にとっては今季初めての表彰台だしね。確かに限界ぎりぎりまでプッシュしたよ。でもイアンノーネの追撃はちょっと激し過ぎた。ブレーキングでのアクションが大き過ぎて抜き切れず、仕方なく僕が外へ回る間に彼がパスしていった。あのときは、「今のは何だったの?」と思ったよ。そのあとすぐに反撃したかったけれど、グリップもスピードも不十分だったので後ろについて行き、彼がドビツィオーゾに仕掛けようとするのを見守っていた。ところが彼はブレーキングで止まり切れずに、ドビツィオーゾを巻き込んで一緒に転倒。僕は運良く2位でゴールすることができたんだ」ダニ・ペドロサ (3位)「いいスタートを切ることができました。しかし、何人かのライダーが1コーナーでまっすぐ来たので、それを避けるためにワイドラインとなりました。もし自分のラインをキープしようとしていたら、間違いなくぶつけられて転んでいたと思います。それで中団グループまでポジションを落としました。難しいレースでした。ラインを外れるとグリップを失うし、信じられない状況でした。自分のペースはよくなかったし、期待はずれの走りでした。とにかくラインを外さないようにしました。多くのライダーが目の前で転んでいき、結果的に3位になることができました。アルゼンチンGPは、昨年は欠場しているので、こうして3位になり表彰台に立ててよかったです」
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