マルケスが2年連続大会制覇と今季12勝目に挑むMotoGP 日本GP、オーストラリアGPに続く、3連戦最後の戦いとなる第18戦マレーシアGPが、11月1日(金)~3(日)までの3日間、クアラルンプール郊外のセパン・インターナショナル・サーキットで開催される。マレーシアGPは、1991年にシャーアラムでスタートした。その後、ジョホールへと舞台を移し、99年からはクアラルンプール国際空港に近い、セパンで開催されるようになった。マレーシアGPは今年で29度目、セパンでは21度目の開催となる。
セパンは一周5.543km。2本の長いストレートとバラエティーに富んだコーナーが組み合わさったレイアウトで、MotoGPマシンのテストに適していることから、ウインターテストの舞台としても定着した。マレーシアは熱帯地方であり気候が安定しているため、一年中走行することができた。今年も2月上旬に公式テストが行われた。チームや選手にとって、セパンはシーズンを通して最もデータが豊富なサーキット。マシンのセットアップなどがどう進化したのか、確認できる大会となる。Honda勢は、2年連続大会制覇とセパン8勝目を目指す。第13戦サンマリノGPから5連勝を達成、前戦オーストラリアGPで今季11勝を挙げたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、今大会、6連勝と12勝目を目指す戦いとなる。マルケスは、第15戦タイGPで9勝目を挙げて4年連続6回目のタイトルを獲得。3連戦最初のレースとなった日本GPでは、今季10勝目を達成。この優勝でHondaは4年連続25回目のコンストラクターズタイトルを獲得した。そして連戦となった第17戦オーストラリアGPで達成した11勝目は、Repsol Honda Teamのチームタイトル獲得にとって重要な勝利となった。この勝利でRepsol Honda Teamは、首位のドゥカティとの差を17点から1点と縮め、3年連続10回目のチームタイトル獲得に大きな弾みをつけた。Hondaにとっても9回目の3冠制覇達成に全力を尽くす。これまでマレーシアGPでマルケスは、125ccクラスで10年、MotoGPクラスは14年と18年に優勝している。マルケスにとっては優勝回数の少ない大会の一つだが、今年は2年連続大会制覇とシーズン12勝目を目指す。総合5位につけるカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、前戦オーストラリアGPで2位になり今季3回目の表彰台を獲得、登り調子でマレーシアGPを迎えます。昨年は、オーストラリアGPのフリー走行で右足首を負傷し、それ以降の戦いを欠場した。そのためマレーシアGPは17年以来、2年ぶりとなるが、2戦連続今季4回目の表彰台と今季初優勝に挑む。この数戦、思うようなレースができていないホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)が、今季ベストを目指す。ケガから復帰して6戦を終えて、過去4戦はポイントを獲得することができなかった。オーストラリアGPでは不安定な天候の影響もあり16位と不本意なリザルトに終わった。そして3連戦最後となる第18戦マレーシアGPは、RC213Vでセパンを走るのが初めてとなる。シーズンオフのトレーニング中のケガのため今年2月のウインターテストに参加できなかったからだ。ロレンソにとっては厳しい条件のレースが続いているが、経験値の高いサーキットだけに、今季ベスト獲得を目指し、Repsol Honda Teamのチームタイトル獲得に貢献する意気込みだ。右肩の手術のため第17戦オーストラリアGPから終盤の3戦の欠場を決めた中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)の代役として、オーストラリアGPに続き、ヨハン・ザルコが今大会に挑む。前戦オーストラリアGPは、予選14番手、決勝13位という結果だった。オーストラリアGPは、フリー走行、予選と断続的に降る雨と強風という最悪のコンディションとなり、RC213Vに初めて乗るザルコは、マシンの攻略もできないまま決勝に挑むことになった。ほぼぶっつけ本番といってもいい状態だったが、好スタートからポル・エスパルガロ(KTM)とし烈なバトルを繰り広げてファンを喜ばせた。Hondaで2戦目を迎える今大会は、前戦をしのぐリザルト、そしてシングルフィニッシュが期待される。マルク・マルケス(MotoGP 総合1位)「オーストラリアでは勝利を満喫することができました。僕もRepsol Honda Teamもマシンもすべてがとてもうまく機能しました。今週は3連戦の最後のレースです。しかし立ち止まってリラックスするときではありません。セパンもヤマハとドゥカティが得意とするサーキットです。目標は再び優勝争いをすることです。どのような週末になるか状況を見ながらセットアップを合わせていきたいと思います」カル・クラッチロー(MotoGP 総合9位)「セパンで行われた2月のウインターテストのときは、19年型マシンを攻略している段階で、あまりいいフィーリングがありませんでしたが、今大会はマシンの安定性に取り組みます。プレシーズンテストからどれだけ前進できたかを見るのが楽しみです。そのあと、最終戦バレンシアが終わったら20年型のマシンのテストを始めることになります」ヨハン・ザルコ(MotoGP 総合18位)「フィリップアイランドとセパンは全く違うサーキットです。セパンにはMotoGPクラスとMoto2クラスでいい思い出がたくさんあります。フィリップアイランドでHondaのマシンに乗ってつかんだ自信を活かし、今大会はいいスタートを切ることができると思います。マシンのポテンシャルをさらに引き出して楽しめると思います。セパンはブレーキングポイントが多く、フィリップアイランドと較べて高速コーナーが少ないので、マシンとの相性はいいと思います。レースウイークを通して暑くなると思うので、暑さをコントロールして、いいフィーリングをつかむことが目標になります。トップ10か、さらにトップ5に入れることを願っています」ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 総合19位)「セパンは過去にいい結果を残したことがあるサーキットです。今年始めのテストは、トレーニング中のケガで参加することができませんでした。しかしチームはそこでテストに参加し、十分にデータがあるので、すでにいくつかアイディアがあります。オーストラリアに比べたら、マレーシアのサーキットは僕と相性がいいので、もてぎのときのような走りを取り戻せることを願っています。どのようにレースウイークが進むのか楽しみです」
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