マルケス今季9度目のポールポジション獲得。シーズン8勝目に向けて絶好のグリッドを得る。MotoGP 第14戦アラゴンGPの予選は、フリー走行でトップタイムをマークし、今大会で好調な走りを見せるマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、ポールポジション(PP)を獲得した。マルケスは1回目のアタックで1分47秒009をマーク。2回目のアタックでは、1分46秒台が期待されたが、ミスもあり途中でアタックを断念するも、2番手に0.327秒のリードを築く力強い走りで、ファンを喜ばせた。
この日は、朝方まで降った雨の影響で午前中はウエットコンディション。午後になって青空が広がり、FP4とQ1、Q2はドライコンディションで行われた。不安定な天候とコンディションになった一日だが、マルケスは順調にセットアップを進めた。決勝レースとほぼ同じ時間に行われたFP4では1分48秒台で連続ラップを刻み、決勝に向けて準備が整っていることを感じさせた。過去3年、アラゴンGPを制しているマルケス。今季9度目のPPから、4年連続5回目の大会制覇に挑む。初日7番手とまずまずのスタートを切ったカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、この日、マシンのセッティングに苦戦した。2台のマシンを異なる仕様にしてセットアップにトライしたが、いずれのセットも満足のいく状態にはならなかった。それでも予選では7番グリッドを獲得、今季3度目の表彰台獲得を目指す。初日13番手からQ2進出を目指した中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、午前中のフリー走行がウエットコンディションとなり、ダイレクトでQ2へ進出するチャンスを逃した。そして、ドライコンディションになったFP4でも思うようにマシンのセットアップを進めることができず、大接戦となったQ1では4番手に終わり、14番グリッドが確定した。予選でトップ10以内に入ることを目標にしていた中上にとっては悔しい結果となった。決勝では追い上げのレースに挑む。ケガから復帰3戦目となるホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)は、セッションをこなすごとに着実にフィーリングを取り戻しているが、思うようなタイムを刻めず、20番グリッドとなった。ロレンソにとっては満足のいく結果ではないが、身体の回復に合わせて確実に前進していく意気込みだ。マルク・マルケス(MotoGP ポールポジション)「今大会はとてもいいフィーリングがあります。前回のミサノと比べて、とてもいい状態です。ポールポジションを獲得しましたが、今週末のファステストラップはFP1で出したもので、それを更新することができませんでした。2回目のアタックでは、1回目よりいいタイムを期待しましたが、少しミスをしてしまいました。今日は風向きが変わり、昨日よりも強かったので、少しリスクをコントロールしなければなりませんでした。FP4では力強いリズムがありました。これはとても大事なことです。ヤマハのライダーたちとそれほどタイムは離れていません。なにが起きてもおかしくないので、明日の決勝は天候に十分注意を払いたいです」カル・クラッチロー(MotoGP 7番手)「昨日はマルクに続いて2番手争いができると思っていました。しかし今日はそれが難しい状況でした。もっとうまく走れると思い、もう一台のマシンに乗り換えましたが、フィーリングはよくありませんでした。そこで昨日のマシンの状態にセッティングを戻しましたが、そちらのフィーリングもよくありませんでした。ユーズドタイヤを使ってFP4を走りましたが、それも順調ではありませんでした。もっと速く走れるはずなのでマシンを改善しなければなりません。ほかのライダーたちは前進していたように見えましたが、僕は前進できませんでした。予選結果は7番手ですが、3番手、4番手とはかなりタイムが離れています。いつもなら、ミスをしてもどこを改善すべきか分かっているのですが、今日のギャップは、どう縮めればいいのかよく分かりませんでした。しかし、決勝はまた違うストーリーが待ち受けます。明日の決勝は、いいレースができるようにがんばります。粘り強い走りをしたいです」中上貴晶(MotoGP 14番手)「非常に厳しい予選でした。今日はFP3をドライコンディションで走れなかったことが予選に影響しました。ドライコンディションであれば、昨日の問題を解決し、Q2に進出できたと思います。午後の予選は、完全なドライコンディションとなりましたが、雨の影響で路面にラバーが載っていない状態となり、グリップをうまく引き出せませんでした。しかし、最後まであきらめず全力で挑みましたが、Q2進出には、わずか0.1秒届かず、14番手に終わりました。リアのグリップ不足については、前戦ミサノより路面コンディションがいい分、軽減されていますが、今大会は、自分のコメントとデータをしっかり照らし合わせ、問題点は明確になってきました。明日に向けて解決策のアイデアがあるので、ウォームアップでしっかり確認して決勝に挑みたいです。今日はQ2に行けると思っていたので本当に残念です。決勝も厳しい戦いになることは間違いありませんが、ベストを尽くします」ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 20番手)「あまりいいポジションではありませんが、ライディングのフィーリングと、トップとのタイム差は昨日より縮まりました。これは明らかにポジティブです。すべてのセッションで前進することができました。ペースもかなり安定しています。予選では1本目のタイヤで速く走ることができましたが、フロントにソフトを使うと、それ以上は速く走ることができませんでした。レースはミディアムを選ぶと思います。そして、引き続き前進できるようにベストを尽くします」
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