ヨーロッパラウンドの初戦となったMotoGP 第4戦スペインGPのフリー走行は、ホンダ勢が好調なスタートを切った。前戦アメリカズGPで転倒し、再スタートを切るもノーポイントに終わったカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、1回目のセッションで8番手につけると、2回目のセッションでトップに浮上。今シーズンはウインターテストから好調で第2戦アルゼンチンGPでは2年ぶりの優勝を達成し総合首位に浮上したクラッチロー。前戦アメリカズGPがノーポイントに終わったため総合4位にダウンするも、再び、勢いを取り戻した。昨年の大会...
第2戦アルゼンチンGPで右手を負傷したダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が好調なスタートを切った。午前中は右手の回復とマシンの状態などを確認しながら走行して14番手だったが、午後のセッションでは一気にタイムを上げて2番手に浮上。地元ファンを沸かせた。昨年の大会ではポール・トゥ・ウインを達成しているペドロサ。土曜日の予選では2年連続ポールポジションを目指す。前戦アメリカズGPで今季初優勝を達成したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)も順調なスタートを切った。1回目、2回目ともに順調にラップを刻み、セッションのほとんどでトップにつけま。しかし、セッション開始からタイヤを換えずに連続周回を行ったため、1回目はドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)にトップタイムを譲り、2回目は連続周回を行っている最中に転倒を喫し5番手へとポジションを落とした。ただ、1分39秒台前半の連続ラップは、ペドロサとともに優勝候補の筆頭。土曜日の予選に注目される。好調なスタートを切ったホンダ勢。土曜日の予選では、クラッチロー、ペドロサといったホンダ勢同士のポールポジション争いになることが予想され、2年連続でのフロントロー独占が期待される。アルゼンチンGP、アメリカズGPと2戦連続でポイントを獲得している中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、ルーキー勢トップの17番手で初日のフリー走行を終えた。今大会は、トップタイムをマークしたクラッチローから1秒差に15台がひしめく大接戦。ソフトタイヤでタイムを伸ばせないのが課題となった中上ですが、連続周回では手応えある走りとなった。フランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、ポジション的には満足のいくものではなかったが、着実にセットアップを進め、タイムも短縮して21番手。チームメートのトーマス・ルティ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)も23番手だったが、土曜日に向けて着実にセットアップ進め、予選でのタイム短縮とポジションアップが期待される。カル・クラッチロー(MotoGP 1番手)「マシンの感触はいいです。路面は11月にテストをしたときと違います。11月は寒くて非常にグリップがよかったのですが、今日はかなり滑りやすい状態でした。とは言っても、かなりいいラップタイムが出せそうでした。リアタイヤはソフトでもミディアムでも持ちはよさそうです。明日も使う予定です。でもレースタイヤになるのではないかと思うハードも試してみる必要があります。マシンには十分に自信があります。今日は違うセッティングにもトライしました。今年初めてウイングを付けてみましたがあまりいいフィーリングではありませんでした。風が強くて、コンディションが合わなかったようです。ウイングに取り組む時間がなかったので、セットアップもあまり進みませんでした。でもマシンの感触はいいです。再びトップになることができてうれしいです。明日もいい一日にするため、今夜チームと一緒に今日の内容を分析します。明日はフロントローを獲得できることを願っています」ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)「午前中は手の状態を確かめるためにゆっくりスタートしました。そこから少しずつペースを上げていきました。午後のセッションでは、かなりプッシュできるようになりました。まだ100%ではありませんが、前回のレースよりよくなっています。前戦アメリカより激しく動かせるようになりました。マシンの上でもっと動くために、ポジションを選ぶことができるようになりました。まだ力が完全ではないので、思ったように走れていません。とにかくFP2はうまくいきました。そしてどこを改善すればいいのかということもわかりました。明日それが達成できることを願っています」マルク・マルケス(MotoGP 5番手)「初日としては全体的に満足しています。いい仕事ができたと思います。ユーズドタイヤでかなり周回できました。これはレースのことを考えたら重要なことです。すでに27周走ったフロントタイヤで最後に転倒してしまいましたが、この転倒は僕のミスです。コーナーでのブレーキングが遅すぎたためです。Honda勢が強い走りをしています。特にダニは強いので、もっと近付けるようにがんばります。明日の予報では、さらに気温が上がりそうですが、タイヤがどう反応するのか興味深いです。いいペースを維持して、正しいと思っているこの方向性を維持したいです。このサーキットは僕にとっては少し難しいのですが、今年のマシンの感触はよいです。表彰台、そして優勝争いに向けて準備はできています」中上貴晶(MotoGP 17番手)「今日は1分39秒台後半から40秒台で連続周回ができました。レースに向けては悪くないと思うのですが、ソフトを入れたときに、グリップを活かす走りができていないのが明日に向けての課題となりました。昨年11月のテストに比べてアスファルトが変わり、路面温度も気温も高かったので、僕だけじゃなく全体的にタイムは出ませんでした。今回は、11月のテストに比べてエンジンのパワーを2ステップ、3ステップ上げてのマッピングになっています。アクセルの開け始めや加速で違いを感じます。レースとテストで経験値が上がっている分、パワーを使える仕様になってきていると感じています」フランコ・モルビデリ(MotoGP 21番手)「今日の仕事には満足しています。特にラップタイムが向上しました。これはレースに向けてポジティブです。明日さらに力強くなれるポテンシャルがあると思います。午後のセッションでは風が少し強くなりました。しかし、レースに向けて改善できるよう、落ち着いて取り組みました」トーマス・ルティ(MotoGP 23番手)「このサーキットはMotoGPのマシンでは、かなり小さく感じます。コーナーは高速になり、休む暇もありません。でもいいサーキットです。路面も新しくなり、今回初めて走りますが、スムーズでグリップがあります。また、ハードに加速しなければならないコーナーが多く、ウィリー対策が必要になります。午後は気温が上がり、かなり感触が変わったので、レースのセットアップでは役立つデータを得ることができ...
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