MotoGPのTech3を率いるギュンター・シュタイナーが、現MotoGP王者マルク・マルケスをF1界のルイス・ハミルトンになぞらえ、その実力とセルフブランディング能力を高く評価した。ハースF1で約10年間チーム代表を務めたシュタイナーは、現在はRed Bull KTM Tech3のCEO兼オーナーを務めている。F1とMotoGPの両カテゴリーを知る立場から、両者の共通点について語った。
7度の王者同士に共通する資質マルケスとハミルトンは、それぞれMotoGPとF1で7度のワールドチャンピオンに輝いた歴史的ライダー・ドライバーだ。マルケスは2025年、2020年の右腕骨折とその後の4度に及ぶ大手術を乗り越え、6年ぶりとなるタイトルを獲得。通算7度目の戴冠でバレンティーノ・ロッシに並んだ。一方、ハミルトンは2020年に7度目のF1世界王座を獲得し、ミハエル・シューマッハと並ぶ最多記録に到達した。2025年はフェラーリ移籍初年度に苦戦したものの、2026年にはスペインGPでフェラーリ移籍後初優勝を飾るなど復活を印象づけている。シュタイナー「ハミルトンに少し似ている」イタリアの専門誌『Motosprint』から「マルケスはF1ドライバーに例えると誰か」と問われたシュタイナーは、ハミルトンの名前を挙げた。「難しい質問だね。これまでそんなことを聞かれたことはなかった」「彼は少しハミルトンに似ているように思う。必要なときに速く走る能力はもちろん、自分のイメージを上手にマネジメントしているからだ」「もちろん、ルイスとまったく同じやり方ではない。彼は唯一無二の存在だからね。それでもマルケスも非常に優れているし、多くの勝利を挙げてきた」シュタイナーは、競技力だけでなく、トップアスリートとしての存在感やブランド価値を築く能力も両者の共通点として評価した。両者とも2026年はタイトル争いの渦中2026年シーズンのF1では、ハミルトンはランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリを50ポイント差で追い、史上最多となる8度目の世界王座を目指している。一方のマルケスはMotoGPランキング3位につけ、首位ホルヘ・マルティンとは18ポイント差。直近4戦で3勝を挙げる好調ぶりで、次戦イギリスGPを前に逆転タイトル獲得への期待を高めている。シュタイナーはF1とMotoGPの両世界を知る数少ない人物として、競技を超えて比較した末に、マルケスの総合力をハミルトン級と評価した。両者は異なるカテゴリーで戦いながらも、勝負強さとスター性を兼ね備えたチャンピオンとして共通する存在感を放っている。