マルク・マルケスが2026年MotoGP第9戦チェコGPで今季2勝目を挙げた。ポールポジションから好スタートを切った小椋藍との激しい争いを制し、出場停止処分を受けたランキング首位マルコ・ベッツェッキとの差を大きく縮めた。ベッツェッキは前日のスプリントでのマーシャルへの暴力行為により決勝出場停止となり、タイトル争いの流れは一変。マルケスはこの好機を逃さず、ポイント差を40点まで圧縮した。
ベッツェッキ不在でタイトル争いが急展開前戦イタリアGP終了時点で、マルケスはベッツェッキに102ポイント差をつけられていた。しかしスプリントでベッツェッキが転倒し、さらに決勝出場停止処分を受けたことで状況は大きく変化した。マルケスはスプリントと決勝を通じて大量ポイントを獲得。チェコGP終了時点でベッツェッキとの差を40ポイントまで縮め、タイトル争いに完全復帰した。一方でアプリリアのホルヘ・マルティンも9位入賞を果たし、ランキングではベッツェッキから8ポイント差の位置につけている。小椋藍が主導権握るもドゥカティ勢が逆転21周で争われた決勝は、小椋藍がポールポジションからホールショットを奪ってスタートした。序盤は小椋藍、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ、マルク・マルケスの順でレースが進行。しかし2周目にフランチェスコ・バニャイアが小椋藍を攻略すると、マルケスも続いて前へ出て小椋藍は3番手へ後退した。その後はファクトリードゥカティのバニャイアとマルケスによる激しい首位争いが展開された。両者の差はコンマ数秒の範囲で推移し、真夏のブルノで緊迫した攻防が続いた。マルケスが終盤勝負を制す勝負が動いたのは16周目だった。マルケスはターン4でバニャイアをオーバーテイクして首位に浮上。直後に約0.6秒のギャップを築くことに成功した。さらに翌周、小椋藍がターン10でバニャイアを攻略して2番手に浮上。そこからマルケスを追い詰める展開となった。小椋藍は終盤数周にわたってマルケスの背後に迫り続けたが、8度の世界王者は冷静なレース運びを披露。最後までトップを守り切り、0.421秒差でチェッカーを受けた。小椋藍はMotoGP初優勝こそ届かなかったものの、キャリア最高位となる2位を獲得。ポールポジションと表彰台を手にした自身最高の週末となった。小椋藍が自己最高2位 フォトフィニッシュ級の表彰台争いも3位争いは最後まで激しかった。バニャイアはVR46のディ・ジャンアントニオからの猛追を受けたが、わずか0.169秒差で逃げ切り表彰台最後の一角を確保した。5位にはホンダのジョアン・ミルが入り、グレシーニのフェルミン・アルデゲルが6位。ラウル・フェルナンデスが7位、ルカ・マリーニが8位で続いた。マルティンは2回のロングラップペナルティを消化しながら9位入賞。10位にはエネア・バスティアニーニが入った。なお、ペドロ・アコスタは終盤まで上位を走行していたが、最終ラップにマシントラブルでリタイア。ファビオ・クアルタラロもオープニングラップで転倒を喫している。MotoGP チェコGP決勝結果1位 マルク・マルケス(ドゥカティ) 39分51秒2972位 小椋藍(トラックハウス・アプリリア) +0.421秒3位 フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ) +2.255秒4位 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46ドゥカティ) +2.424秒5位 ジョアン・ミル(ホンダ) +12.810秒6位 フェルミン・アルデゲル(グレシーニ・ドゥカティ) +14.874秒7位 ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア) +18.657秒8位 ルカ・マリーニ(ホンダ) +21.265秒9位 ホルヘ・マルティン(アプリリア) +21.401秒10位 エネア・バスティアニーニ(テック3 KTM) +22.273秒11位 ディオゴ・モレイラ(LCRホンダ) +22.881秒12位 ブラッド・ビンダー(KTM) +22.942秒13位 フランコ・モルビデリ(VR46ドゥカティ) +25.003秒14位 トプラク・ラズガットリオグル(プラマック・ヤマハ) +25.806秒15位 マーベリック・ビニャーレス(テック3 KTM) +26.360秒16位 ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ) +33.121秒17位 カル・クラッチロー(LCRホンダ) +44.784秒リタイア ペドロ・アコスタ(KTM)リタイア アレックス・リンス(ヤマハ)リタイア ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)今回の結果により、MotoGPタイトル争いは再び混戦模様となった。ベッツェッキが不在だった週末でマルケスが最大限の結果を持ち帰り、シーズン後半戦へ向けて王座争いは一気に熱を帯びてきた。