マルク・マルケスは土曜日のバラトンパークで「エコ」モードから「スーパースポーツ」モードへ切り替え、MotoGPスプリントで圧倒的な勝利を挙げた。現MotoGP王者は、肩の手術から復帰したムジェロで7位に終わった後、ハンガリーでは勝利争いをする可能性はほとんどないと語って現地入りしていた。
しかしドゥカティ・レノボのライダーは金曜午前のプラクティスでトップタイムを記録し、土曜にはポールポジションを獲得。そしてスプリントでは他を寄せ付けない走りを披露した。マルケスは序盤の数周でKTMのペドロ・アコスタを引き離すと、その後は約2秒のリードを維持したままチェッカーフラッグを受けた。「見ての通り、戦略は明確だった」とマルケスは語った。「昨日はエコモード、今日はスーパースポーツモード。そして明日はスポーツモードでいく必要がある」「スーパースポーツというのは、朝のフリー走行の最初のラップから全力で走っていたからだ」「予選では1周を通常通り走った。そしてスプリントでは最初の3〜4周をフルアタックで走った。その後は距離を管理しただけだ」身体との戦いを続けるマルケス肩の手術からの復帰途上にあるマルケスは、スプリントを制した後も自身のコンディションへの警戒を緩めなかった。「状態は悪くない」とマルケスは語った。「ただ、終盤のラップでは少し違う。明日のグランプリで重要なのは、自分がどのタイミングで落ち始めるのかを理解することだ」「メンタル面はレースモードのまま続いているけど、身体がついてきていない」「身体のポジションを変える時にほんの小さなミスをするだけで、ル・マンで起きたようなクラッシュにつながる可能性がある。だからそれは避けたい」「疲れるとノリック・アベみたいになる」マルケスは疲労が蓄積した際の自身のライディングスタイルについて、弟のアレックス・マルケスから興味深い指摘を受けたことを明かした。それは、2000年代初頭まで世界GPで活躍した日本の名ライダー、故・阿部典史(ノリック・アベ)との比較だった。「アドレナリンが出ていると、何が起きているのかを感じるのは難しい」とマルケスは説明した。「ただ毎周ごとに身体がどんどん硬くなっていき、右側では身体を使う量が少なくなっていく」「弟はムジェロで冗談を言っていたし、今日も少し同じことを言っていた。僕が疲れると、少しノリック・アベみたいな乗り方をし始めるんだ」「右コーナーでは左側で補っているだけなんだ」今季初優勝へ向けて有力候補にその一方で、マルケスは現在の状態がムジェロで感じていたものよりもはるかに良いと認めた。「ムジェロの後に感じていたよりも、自分は強い」とマルケスは語った。「あの時は本当に遠く感じていた」「でもサーキットが変わったこと、そして僕が好きな左コーナーが多いことによって、より良い形で走れるようになった」「シーズン前半は左コーナーで最速のドゥカティではなかった。でも今は最速になり始めているし、身体をうまく使えるようになってきた」「だからこのサーキットではかなり楽になっている」「ただ、言ったようにここでは去年より遅い。だから明日レースをうまくマネージできるか見てみよう」スプリントを制したマルク・マルケスは、日曜日の決勝で今季初優勝を狙う。一方、選手権首位のマルコ・ベッツェッキはスプリントを3位で終えており、マルケスは依然として97ポイント差を追う立場となっている。