2021年 MotoGP 第14戦サンマリノGPの予選は、地元ドゥカティ勢が好走を見せた。トップ6のうち1位、2位、4位、5位と4台がドゥカティ勢という状況の中で、ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)が6番グリッドを獲得した。初日は不安定な天候となり、ドライ&ウエットでポル・エスパルガロは順調にセットアップを進めた。
そして、青空が広がる絶好のコンディションとなったFP3では、セッションを通じてアグレッシブな走りを見せて9番手。トップから1秒差に16台という大接戦の中でさらにセットアップを進め、ダイレクトでQ2進出を果たした。迎えたQ2では、フリー走行のベストタイムを0.493秒短縮する1分31秒923で6番グリッドを獲得。イギリスGP(PP)、アラゴンGP(8位)に続き、3戦連続でシングルグリッドを獲得した。決勝ではHondaチーム移籍初の表彰台獲得、そしてキャリア初のMotoGPクラス優勝を目指す。チームメートのマルク・マルケス(Repsol Honda Team)がポル・エスパルガロに続く7番手だった。初日9番手だったマルク・マルケスは、FP3で転倒を喫し14番手へと後退。そのためQ1からの予選となったマルク・マルケスは、テストライダーでチームメートのステファン・ブラドル(Repsol Honda Team)を先行させる作戦でタイムアタックに挑み、Q1で2番手を獲得しQ2進出を果たした。迎えたQ2では、一時はフロントローを狙える好走を見せたが、2回目のアタックで痛恨の転倒を喫し、7番グリッドが確定した。この数戦、本来の走りに着実に近づいていることを感じさせるマルク・マルケスだが、この日、2度の転倒と攻めの走りを見せた。決勝では追い上げのレースに期待される。中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は13番グリッドから決勝に挑む。初日のフリー走行で13番手。この日のFP3ではタイムを更新しますが12番手に終わり、Q1からの予選となった。Q1では、快調にラップを刻んだが、最後のアタックで転倒を喫し、Q1ではマルク・マルケスに続いて3番手に終わり、13番グリッドが確定した。ミサノを得意とする中上は、決勝では追い上げのレースに挑む。テストライダーで今大会Repsol Honda Teamからワイルドカードで出場のステファン・ブラドルは、マシン開発のテストメニューを消化しながら18番グリッドを獲得した。Q2ではマルク・マルケスをヘルプする走りをするなど、Repsol Honda Teamに大きな貢献を果たす一日となった。決勝では、今季4回目のポイント獲得とシングルフィニッシュを目指す。初日のフリー走行で18番手だったアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、19番グリッドから決勝に挑む。FP3では16番手へとポジションを上げたが、Q1からの予選となった。アレックス・マルケスは、Q2進出に向けて自己ベストを更新したが、転倒者が出て、イエローフラッグによりタイムがキャンセルされる不運もあり、19番グリッドが確定した。決勝では強い走りをするアレックス・マルケスの追い上げのレースに注目だ。ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)「興味深い1日でした。今日はドライでの走行時間を最大限に活用できました。ウォームアップではまだいくつか確認しなければならないことがありますが、今日は全体的に満足しています。6位というのは良いポジションですが、バニャイアまでの距離が少し大きすぎます。明日はドゥカティが少し強いのでハードなレースになると思いますが、彼らの後ろでは戦うことができると思います。ここはオーバーテイクが非常に難しいので、2列目からのスタートはとても重要になります。明日は良いスタートを切って、どんな戦いができるのか考えたいです。明日は新たな1日です」マルク・マルケス(Repsol Honda Team)「FP3ではかなり苦労したので、今日の結果には満足しています。Q1はいつも難しいのですが、HRCと一緒にすばらしい戦略を立てました。HRCとブラドルに感謝しています。Q2では再びプッシュして、いいラップを刻むことができました。このサーキットでは何度も苦労してきたのでうれしいです。トップともそれほど離れているわけではありません」中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)「残念ながらQ2へ進むことができませんでした。しかし、いいペースがあり、マシンのフィーリングもよかったです。マシンを改善し大きく前進できたので自信はあります。でも予選セッション(Q1)では、ミスをして10コーナーで転倒してしまい、それが大きく影響してしまい、Q2へ進めませんでした。マシンのフィーリングが非常にいいのでポジティブです。13番手というグリッドですが、明日のレースが楽しみです。思ったような結果ではありませんでしたが、マシンの状態は良く、ペースも悪くありません。明日はベストを尽くし、すばらしい結果を出せることを願っています」ステファン・ブラドル(Honda HRC)「今日もポジティブでした。今日の仕事とペースに満足しています。チームも僕もHondaの役に立つことができたのでうれしいです。今日の午後と明日のレースは、とにかくライディングを楽しみ、何ができるか考えるときです。MotoGPのレベルはとても高く、接近していることはみんな知っています。でも明日はいいバトルができると思います。また火曜日と水曜日にテストがあります。テストチームと集中して取り組みたいです。引き続きいい週末にしたいです」アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)「FP3は大きく前進することができました。FP4では少し調整して、さらに前進することができました。とてもいいフィーリングがありました。しかし、Q1では運がありませんでした。1分32秒4秒台を出し、そのあともっと速いタイムを出しましたが、Q2へ進むには十分ではありませんでした。あと少しでした。今日は残念ながら10コーナーで転倒があり、イエローフラッグがでました。そのためそのラップはキャンセルされました。本当に運がありませんでした。でもこういうときもあります。それを受け入れなければならないときもあります。明日に向けてモチベーションは上がっています。いいスタートができると思います。明日のウォームアップは、最終セクターを改善できるようにがんばります。そうすればレースへ向けて準備が整います」