MotoGP 第13戦アラゴンGPは、青空が広がる中で予選が行われ、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が4番手となり、今季ベストグリッドを獲得した。第3戦ポルトガルGPで復帰してから、これまでのベストは第8戦ドイツGPの5番手、さらに後半戦に入ってからは第11戦オーストリアGP、第12戦イギリスGPで連続5番グリッドを獲得しているが、今大会は、それを上回るグリッドを獲得し、昨年骨折した右腕の状態がよくなっていることを感じさせた。
今大会は、FP1でトップタイムをマーク。FP4でもトップタイムをマークした。金曜日、土曜日と2度の転倒はあるが、着実に本来のパフォーマンスに近づいていることをアピールする2日間となった。決勝がドライになれば、右腕はまだまだフルパワーで走れる状態ではないが、今季2回目の表彰台、そして2勝目の期待がふくらむ。マルク・マルケスは、昨年の大会は、ケガのために出場していないが、モーターランド・アラゴンでは、16年から19年まで4連勝を達成している。13年を含めて最高峰クラスで5回優勝しているサーキットだけに、スタンドを埋めたファンも、4番グリッドを獲得したマルク・マルケスに大きな声援と拍手を送っていた。前戦イギリスGPですばらしいパフォーマンスを見せたポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)が8番グリッドを獲得した。今大会もフリー走行は大接戦となり、初日11番手、2日目のFP3では7番手へとポジションを上げ、ダイレクトでQ2進出を果たした。そして迎えた予選Q2では、完ぺきなラップが刻めず8番手でしたが、決勝に期待をつなぐ走りとなった。エスパルガロは、前戦イギリスGPからRC213Vのパフォーマンスを引き出し、自分の走りができるようになっている。決勝では前戦イギリスGPの5位を上回る今季ベストリザルトと初表彰台が期待される。今大会、200戦目を迎える中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は11番グリッドから決勝に挑む。初日9番手、2日目のFP3でも9番手をキープしてダイレクトでQ2進出を果たした。そして迎えた予選Q2では、2本目の新品タイヤのアタックがうまくいかず11番手。予定では、あと一周できる計算だったが、わずかに時間が足りなかった。完ぺきなアタックこそできなかったが、連続ラップのアベレージは快調で、1分48秒から59秒台を刻んでいる。2週連続の開催となった昨年は、2週目のテルエルGPでポールポジションを獲得している。そのときのタイムに今大会は届いておらず、明日のウォームアップで最後の調整を行い、決勝では追い上げのレースに挑む。初日14番手のアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、FP3で転倒を喫し16番手へとポジションを落とし、Q1からの予選となった。Q1ではトップのヨハン・ザルコ(ドゥカティ)から0.249秒差の4番手に終わり、14番グリッドが確定した。今大会、初日は好調なスタートを切ったが、ペースがあがるにつれてセットアップに苦戦した。明日のウォームアップでは最後の調整に挑み、決勝では2年連続の表彰台獲得に挑む。マルク・マルケス(Repsol Honda Team)「今日は4番手を獲得しました。これは今大会の一番の目標だったので達成できてよかったです。FP4ではユーズドタイヤでとてもいいフィーリングがあり、いい感じで走ることができました。とてもポジティブでした。明日は、自分のコンディションを見ながら、トップグループで最後まで戦えるか考えたいと思います。いいペースはあります。いいラップタイムを刻むこともできますが、アラゴンの23周は長いレースです。どんな走りができるか考え、どのような状況でも最大限の力を発揮できるようにがんばります」ポル・エスパルファロ(Repsol Honda Team)「今日はもう少しいい結果を出したかったです。2列目に並べるポテンシャルはあったと思います。タイムアタック中に大きなミスを2つ犯してしまいました。最終コーナーで大きくはらんでしまいました。これだけタイムが接近しているときはミスは許されません。シルバーストーンでは完ぺきなラップを刻めましたが、今回はミスをしました。それで8番手になれたのはよかったと思います。コース上で時間を残してしまったのは残念ですが、これまでなら、このような状況では転倒か12番手で終わっていたはずです。8番手というのは望んだ結果ではありませんが、レースではしっかりポテンシャルを発揮できるポジションだと思います」中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)「まず最初に、MotoGPで通算200戦目を迎えることができて、とてもうれしいです。チーム、IDEMITSU、Honda、そしてスポンサーの皆さんにとても感謝しています。皆さんのサポートがなければ、このようなすばらしい数字を達成することはできませんでした。明日は僕にとってとても重要なレースになるので、11番グリッドから上位を目指しがんばります。このコースは自分に合っているので、レース後には、チームのみんなと一緒にお祝いしたいと思っています。今日はすごい接戦でした。残念ながら2回目のアタックでミスをしてしまい、もう一周する予定が、チェッカーを受けてしまい、完ぺきなアタックとはなりませんでした。あと、1秒か2秒あればというきわどいものでしたが、全力を尽くしました。明日は4列目からのレースとなりますが、いいスタートを切って全力で挑みます」アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)「今日は残念ながら午前中のFP3で転倒してしまいました。その後は順調に走行することができましたが、Q2へ進むことができませんでした。予選の前は、予想以上に苦戦しました。マシンのパフォーマンスに満足できず、あまりいいフィーリングもありませんでした。明日はこの原因がなんなのかを考えて、いくつか調整したいと思います。もう一つのミスは、ハードフロントタイヤを使わなかったことで、これもQ2へ進めなかった理由だと思います。いいところまで来ていますがまだ十分ではありません。チームに申し訳なく思います。明日はもう一度挑戦します。そして、一生懸命がんばります」
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