Monster Energy Yamaha MotoGP、モーターランド・アラゴンへMonster Energy Yamaha MotoGPは今週末、モーターランド・アラゴンで開催される第13戦に出場する。ファビオ・クアルタラロ、チーム、ヤマハがそれぞれのチャンピオンシップ・ポイントでトップに立っていることもあり、スタッフ全員がこれまで以上に士気を高めている。
クアルタラロは第12戦イギリスGPで優勝を飾り、チャンピオンシップのリードを65ポイントに拡大した。今シーズンは開幕以来すべてのコースでマシンに自信を持って戦ってきており、今週もまたトップを目指す準備が整っている。アラゴンは難しいコースのひとつで、クアルタラロのベストリザルトは2019年の5位。今年こそは、この記録を塗り替えて表彰台に上ることが目標となる。クアルタラロのチームメイトとしてヤマハ・ファクトリーで走るのは、前回に引き続きカル・クラッチロー。第12戦ではマシンに好感触を得ており、今回はその上にさまざまな作業を積み重ねていくこととなる。YZR-M1はすでにクラッチロー仕様に調整されており、それが今回も十分に機能するかどうかが鍵となる。ここアラゴンではこれまでに全11戦に出場し、そのうち8回はトップ10入り。2014年には3位を獲得して表彰台に上っている。モーターランド・アラゴンは2010年からMotoGPを開催。スペイン北東部のバルセロナから車で2~3時間のアルカニス近郊に位置している。全長5.1キロの高速コースに合計17のコーナー(左10、右7)が設けられ、最長ストレートは968メートルに及ぶ。ライダーとファンから好評価を受け、MotoGP初開催の年にIRTAベスト・グランプリ・オブ・ザ・イヤーを受賞している。PETRONAS Yamaha SRT、ロッシのチームメイトに引き続きディクソンを起用PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamはバレンティーノ・ロッシに加え、今回もフランコ・モルビデリの代役としてジェイク・ディクソンが今週末、モーターランド・アラゴンで第13戦に臨む。ロッシは昨年、同サーキットで開催されたアラゴンGPとテルエルGPを新型コロナウイルス感染症により欠場しており、今年は2019年以来、2年ぶりの参戦となる。ここでは未だ優勝経験はないものの、MotoGP初開催の2010年以降、3回の表彰台を獲得するなど相性の良さを見せてきた。今年はトップ10を目標としている。一方、前回の第12戦イギリスGPでMotoGPデビューを果たし、第13戦も引き続きYZR-M1を駆ることとなったディクソン。ここアラゴンでは2020年にMoto2で自己ベストの4位を獲得しており、このときの経験をMotoGPでも生かそうと意気込んでいる。Monster Energy Yamaha MotoGPファビオ・クアルタラロ「アラゴンはおそらく、ヤマハではなく私にとって、シーズン中最も相性の良くないサーキットだと思っています。毎年、いいペースで走れるし、去年はポールポジションも獲得したのですが、いつも安定性に欠けています。これは何とか解決したい問題で、そのために今回もコース上で学び、コンスタントな走りを目指したいと思います」カル・クラッチロー「Monster Energy Yamaha MotoGPから出場したシルバーストーンでのイギリスGPをエンジョイし、全体的にいい仕事ができたと感じています。今回もまたファクトリーのYZR-M1に乗れることになり、とても楽しみです。アラゴンは簡単なコースではありませんが、私はいつもいい走りをしてきました。ここでもう一度、マシンを走らせ、仕事を継続できることをうれしく思っています」マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)「これまでにないほどの高いモチベーションをもって、アラゴンに向かいます。前回のイギリスGPで最高の仕事ができたことで、より一層、士気が高まっているからです。しかしこのコースはヤマハの強みを十分に発揮できるところではありません。とは言え、シュピールベルク・サーキットも同様の状況だったにもかかわらず、クアルタラロ選手は表彰台争いを展開するだけの力を見せてくれました。クラッチロー選手はアラゴンのコースを知り尽くしており、いつも良い走りを見せて好成績を獲得してきました。こう考えると、まもなく始まるレースウイークが、ますます楽しみになります。ひとつ確かなことは、私たちは上位争いのために100%の力を尽くすということです。ハードワークになることは疑いようがありませんが、チャレンジに向けて準備は整っています」PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamバレンティーノ・ロッシ「イギリスGPではウイークを通じてマシンのフィーリングが良く、とくにフリープラクティスではシーズン最高のペースが出ていました。また決勝のスタートも非常にうまくいって、上位のライダーたちと競り合うこともできました。今回も同様のフィーリングを得られるよう期待していますが、アラゴン・サーキットはリアのグリップに対して非常に厳しいコースです。これまでに何度か表彰台に上っていますが、優勝したことは一度もないのです。コースレイアウトは高速でとても素晴らしいのですが、ライディングは簡単ではなく、レース終盤で強さを発揮するためには特別なスムースさが必要です。昨年は出場できなかったので、2年ぶりの走行を楽しみにしています」ジェイク・ディクソン「今週末のアラゴンGPをとても楽しみにしています。イギリスGPに続いてもう一度、YZR-M1に乗れることになり、本当にうれしい気持ちでいっぱいです。このようなチャンスを与えてくれて、もう一度、私の力を試してくれるチームにお礼を言いたいです。3日間の走行のなかでどのように進化できるかを確認しながら、トップとの差を縮めていけるよう頑張ります。彼らは世界最高のライダーたちですが、私には素晴らしいチームがついていてくれます。決して不可能ではないと思っています。私自身、マシンとうまくやっていると感じており、今回はもう一歩、前に近づけると信じています」