大接戦の予選、マルク・マルケスが8番手から決勝に挑む2021年 MotoGP 第10戦スティリアGPの予選は、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が1分23秒489をマークして8番手につけました。予選ではさらにタイム短縮のチャンスがありましたが、3コーナーで痛恨の転倒を喫し、タイム更新を果たせなかった。
マルク・マルケスは、このサーキットで2019年に1分23秒027をマークしている。今大会はこのタイムを目標に挑み、最後のアタックで今大会の自己ベストを更新したが、2年前の自己ベストには届きなかった。しかし、決勝に向けて重要なセッションとなるFP4では、フロントにハード、リアはミディアムとソフトの両方をテストして、決勝に向けて準備を進めた。ラップタイムはどちらのタイヤも1分24秒台で、決勝日のコンディションを見て最終的にどのタイヤにするかを決めることになる。レッドブル・リンクは、シーズンを通して最速のサーキット。そのサーキットで着実にタイムを更新したことは、右腕の回復を感じさせるものだった。今大会は、前戦オランダGPで投入されたシャシーとその改良型の2種類のテストを行い、大きな収穫を得ることにも成功した。マルク・マルケスは、これまでレッドブル・リンクで優勝したことはないが、アンドレア・ドヴィツィオーゾ、ホルヘ・ロレンソと繰り広げた優勝争いはファンを熱狂させた。今大会はレッドブル・リンク初優勝、そして今季2勝目を目指す。ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、15番グリッドからの決勝になる。フリー走行では、1分24秒台で連続ラップを刻み、それほど悪くはなかったが、新品タイヤのパフォーマンスを活かし切れなかった。そのためフリー走行ではトップから0.643秒差の11番手。Q1からの予選では5番手に終わり、この時点で15番グリッドが確定した。第2戦ドーハGPと同じ15番手という厳しいグリッドからの決勝になるが、追い上げのレースに挑む。初日首位発進の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が10番グリッドを獲得した。中上もこの日は決勝に向けてタイヤテストに集中した。前日のFP1では前後ミディアムをテスト。この日は、フロントにハード、リアはミディアムとソフトのテストに集中し、決勝がどういうコンディションになっても対応できる準備を進めた。昨年の2連戦は、初表彰台獲得、初優勝達成を大いに期待させるものだった。今年の連戦も初表彰台、初優勝への期待が膨らみますが、その最初のレースとなるスティリアGPは、雨の可能性が高まっている。第5戦フランスGPでは、初めて”フラッグ・トゥ・フラッグ”を経験し、一時は3番手を走行し7位でフィニッシュしている。今大会は、その経験が生きることになるかもしれない。アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)が、今季ベストの11番グリッドを獲得した。フリー走行では総合14番手に終わり、Q1からの予選となったが、Q1でトップタイムをマークしてQ2に進出し今季ベストグリッドを獲得した。Q1では1分23秒547をマーク。Q2では1分23秒841と自己ベストを更新できなかったが、これまで課題だった新品タイヤのパフォーマンスを活かす走りで一歩前進した。今季は、”フラッグ・トゥ・フラッグ”になった第5戦フランスGPで6位と今季ベストリザルトを獲得している。決勝が雨になれば、さらに上位が期待される。マルク・マルケス(Repsol Honda Team)「今日は一歩も二歩も前進することができました。リズムもいいので、全体的には満足しています。マシンのフィーリングもよくなってきているので、これはポジティブなことだと思います。今日の自分への期待は、より現実的でした。Q2ではもっといいマシンのパフォーマンスができたと思います。ポールポジションとは言いませんが、もっといいポジションを獲得できたはずです。幸い軽い転倒だったので問題はありません。今大会は、新品タイヤよりもユーズドタイヤの方がいいフィーリングがあります。8番手からのスタートになりますが、特にドゥカティをパスするのが難しいので、長いレースになると思います。天候にも影響されるレースになると思います」ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)「今日は予定していたような、もしくは、願っていたような日にはならず、かなり苦戦しました。全体的にペースは悪くありませんが、新品タイヤでほかのライダーたちのようにタイムを上げることができませんでした。明日は雨が降ることを願っています。そうすれば自分たちの力を発揮できるし、いい走りができることを証明できると思います。苦戦している部分はこれまでと同じでトラクションが足りません。夏休み明けとしては辛い状況です。でも、集中して取り組みます。できることをやるだけです」中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)「昨年はソフトコンパウンドでレースに挑んでいるので、FP4は昨年と同じリアにソフトを入れて走行しました。初日はミディアムで走行しており、タイヤは明日のコンディションを見て決めたいです。いずれにしても、すべてのタイヤテストをこなしたことで決勝に向けて準備を整えることができました。明日は雨の可能性が高そうなので、どんなコンディションにも対応できるようにマシンを準備して、レースに挑みます。難しいレースになるかもしれませんが自信はあります」アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)「今日はとてもうまくいきました。夏休み明けの大会で一歩前進できてとてもうれしいです。マシンのフィーリングはいいです。コースに出るたびに前進しました。これは最も重要なことです。残念ながらFP3は100分の5秒差でQ2へ進めませんでした。でも決してあきらめなかったし、Q1でトップタイムを出すことができました。これまでは1周のアタックに苦戦していたので、今回はいいラップを刻むことができたし、よかったです。Q1のタイムをQ2で更新できませんでしたがベストを尽くしました。明日に向けていいポジションを獲得できました。明日の天気はどうなるか分かりませんが、楽しみです。モチベーションは上がっています」
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