クアルタラロが初日総合2番手と好発進、ビニャーレスは7番手風雨に見舞われ、路面コンディションが刻々と変化する難しい状況となったアルガルヴェ・インターナショナル・サーキット。Monster Energy Yamaha MotoGPのファビオ・クアルタラロとマーベリック・ビニャーレスは淡々と周回を重ね、それぞれ総合2番手と7番手を獲得。 Petronas Yamaha Sepang Racing Teamのバレンティーノ・ロッシとフランコ・モルビデリは苦戦を強いられて、それぞれ15番手と19番手に留まった。
Monster Energy Yamaha MotoGP、フリープラクティスを順調にスタートクアルタラロはFP1、リスクはおかさずコンディションの改善を待ってからコースイン。昨年の同大会で苦戦した経験から、今回はおもにマシンのフィーリングを重視して作業に取り組み、1分42秒528のベストタイムでトップから0.401秒差の7番手でセッションを終了した。FP2は、路面は乾いたものの雨雲が垂れ込める状況。明日も天候が回復しない場合を想定し、トップ10を目指してプッシュを試みた。セッションの残り17分でQ2圏内に入れたあと1分40秒990で暫定トップに立つと、数ラップ後にはさらに0.038秒短縮。終盤のアタックでは1分39秒904へと更新したが、この記録は他のライダーの転倒によりキャンセルされ、最終ラップの1分40秒206で2番手となった。トップとの差は0.340秒。チームメイトのビニャーレスもクアルタラロと同様、コースの状況を慎重に判断し、水たまりが乾くのを待ってから走行を開始した。起伏が激しくテクニカルなこのコースではベース・セッティングが非常に重要になるが、ビニャーレスは走り始めるや難なく適応。着実にペースを上げて1分42秒127を記録してトップに立った。ところがFP2ではやや苦戦を強いられることに。多くの時間帯で決勝用セッティングに取り組んでいたが、ソフトコンパウンドに履き替えて臨んだタイムアタックでは1分40秒426に留まり、トップから0.560秒差の7番手となっている。Petronas Yamaha SRTは15・19番手で初日を終了FP1は、昨夜から降り続いた雨で濡れていた路面が少しずつ乾いていく難しいコンディション。ロッシはほとんどの時間帯で慎重な走りを続け、終盤でペースアップを試みると1分43秒013で11番手。FP2では決勝用セッティングの向上に集中的に取り組みながら、1分42秒125に更新して15番手でセッションを終えた。チームメイトのモルビデリはFP1の開始早々にコースインし、前半までトップ10をキープ。しかし終盤のタイムアタックでは1分43秒243に留まり14番手で終えた。午後からのFP2は決勝用セッティングに専念し、ミディアムコンパウンドのタイヤを使用し続けた。ラップタイムは1分41秒216に更新したものの、順位は19番手に留まっている。Monster Energy Yamaha MotoGPファビオ・クアルタラロ(フリー走行総合2番手/1分40秒206)「昨年は最悪の状態でしたが、今日の走りにはとても満足しています。強くなるためにはメンタル面が非常に重要で、昨年のことをリセットするために懸命に頑張りました。そして実際にペースも素晴らしく、私自身も良いフィーリングをつかんでコースを楽しむことができました。マシンはすでに十分に良い状態で、不安要素は見当たりません。明日はさらにペースを上げていきたいと思っています。今日はスライドがひどかったため、ラップタイムは去年より1秒近く遅れていますが、明日はコンディションが回復してグリップが向上してくれることを期待します」マーベリック・ビニャーレス(フリー走行総合7番手/1分40秒426)「午前中のセッションでは非常に素晴らしいフィーリングがありました。とくにタイヤのグリップがとても良かったのです。しかし午後になると、その反対になってしまいました。フロントのスライドが激しくなり、プッシュできる状況ではありませんでした。課題が見つかったので、明日はその部分を中心にセッティング作業を進めていくつもりです。このような状況でも依然として上位のグループに入れていますし、トップ10を獲得できたことはとても重要です。全体としては今も十分に自信を持っています」マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)「今日のプラクティスは、私たちにとってとても効果的なテストになりました。1日目の目標は、ここポルティマオで自分たちがどのくらいのポジションに位置しているのかを知り、課題を確認することでした。結果的に、2021年型M1はここでとても良く走ってくれることがわかりましたし、ライダーたちの感触も上々でした。昨年はシーズン終盤の難しい時期にここを訪れました。しかし今回は、ライダーもチームクルーもこの難しいコースへのチャレンジをエンジョイしながらセッティング作業を進めています。クアルタラロ選手はフィーリングをつかんで良いリズムを維持しました。ベストラップはアレイシ・エスパルガロ選手の転倒の影響でキャンセルされてしまいましたが、それでも2番手を獲得することができました。ビニャーレス選手は、ウエットコンディションのFP1で好調でしたが、午後になるとフィーリングが変化して十分にプッシュすることができなくなりました。ここが私たちの課題になります。明日のFP3は、予選セッションと同等の意味を持つものになると思います。FP4ではまた決勝用のセッティングの調整に取り組みます」PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamバレンティーノ・ロッシ(フリー走行総合15番手/1分41秒125)「午前中はまだ路面がかなり濡れていたので、難しい走行になりました。午後のセッションではロングランを実施。決勝用セッティングでのペースは決して良くはないものの、ライバルたちから大きく離されることなく走り切ることができました。タイムアタックでは何度か好タイムが出ているのですが、それがなかなか安定しないので、ここが明日の課題になるでしょう。結局、今日はタイヤをセーブすることに決め、FP2ではソフトタイヤでのアタックは行いませんでした。明日の第一の目標はFP3でトップ10に入ること。でもこれは、大勢が接近しているなかでは決して簡単なことではありません。第二には決勝に向けたタイヤチョイスを行うことです。明日以降はどうやら、天候が回復するようですが、状況を見守ります」フランコ・モルビデリ(フリー走行総合19番手/1分41秒216)「2回のプラクティス・セッションを通して、少しずつマシンの状態を改善することができました。今はかなりフィーリングが良くなっていて、ペースにも満足しています。ただ順位を上げることができなかったので、明日のFP3が非常に重要になります。今日はセッティングにより多くの時間を...
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