2020 MotoGP第5戦のオーストリアGPが、8月16日にレッドブル・リンクで開催された。このレースで、ドゥカティ・チームのアンドレア・ドヴィツィオーゾが見事な勝利を収め、ドゥカティにMotoGP通算50勝目をもたらした。イタリアのボローニャを本拠地とするドゥカティは、2016年のレースカレンダーにレッドブル・リンクが復帰して以来、このサーキットで5年連続で勝利を収めている。
今回の優勝は、ドビツィオーゾにとって、レッドブル・リンクで3回目の勝利となった。これにより、ドヴィツィオーゾはライダーズ・ランキングで2位の座に返り咲いた。トップのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)との差は、わずか11ポイントとなっている。プラマック・レーシング・チームからドゥカティ・デスミセディチを駆って参戦しているミラーは、最終ラップでジョアン・ミル(スズキ)に抜かれたものの、3位でフィニッシュした。13番グリッドからスタートしたチームメイトのダニーロ・ペトルッチは、7位でフィニッシュして貴重なポイントを獲得した。ペトルッチは、ライダーズ・ランキング11位となっている。2020年シーズンの4戦が終了した時点で(開幕戦のカタールGPでは最高峰クラスは未開催)、ドゥカティは、マニュファクチャラー・ランキングは2位、チーム・ランキングは3位となっている。アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム #04) 1位「ザルコ(ヨハン:ドゥカティ)とモルビデリ(フランコ:ヤマハ)の大クラッシュによる中断が発生し、いつもとは全く違うレースとなった。今日のマシンのフィーリングは、特別に良いというものではなかったが、特定のセクションでは速く走ることができたので、ライバルに差をつけることができた。今週末は、順調なスタートを切ったが、レースに勝てるという確信はなかった。レースでは、スタート直後からアグレッシブに走行して良い感触を得たが、昨年のレースと比べると、まだ何かが足りない気がする。このコースは、デスモセディチGPマシンの特性に合っているが、今後もマシンの改良を続けて、これから開催されるすべてのレースで優勝争いができるようにする必要がある」ダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ・チーム #09) 7位「今日は最初から難しいレースになることは分かっていた。オープニングラップの混乱で、ポジションをいくつか落としてしまった。残念ながら、マシンのフィーリングは完璧とは言えなかった。ブレーキの問題をまだ抱えていて、思い通りに走ることができなかった。今日のレースでは、良いペースで走ることができたが、トップグループからは大きく離されてしまった。チャンピオンシップにとって貴重なポイントを持ち帰ることができたが、次のレースでは、最初からトップ争いに加わることができるように、予選で良いグリッドを獲得することが重要だ」 ルイジ・ダッリーニャ(ドゥカティ・コルセ・ゼネラルマネージャー)「シーズン開幕から難しいレースが続いていたので、今回の優勝には大きな意味がある。今日はレースが中断し、いつもとは違う展開となった。ドーヴィ(ドヴィツィオーゾ)は、マシンの戦闘力の高さと速さを証明してくれた。再スタート後、コースの状況は変わっていたが、私たちは事前にいくつかの状況を確認して、フロントタイヤを交換していた。今週末に素晴らしい仕事をした、ドーヴィとチーム全員を祝福したい。次のレースはもちろんのこと、シーズン最後までこの戦闘力を維持したい」MotoGP第6戦のスティリアGPは、1週間後の8月21日~23日に、今回と同じレッドブル・リンクで開催される。