オリバー・ベアマン(ハースF1チーム)が、2025年F1メキシコGPのDRIVER OF THE DAYに選出された。メキシコシティのアウトドロモ・エルマノス・ロドリゲスで行われた決勝では、タイトル争いの主役たちとフェラーリ勢に注目が集まる中、ハースF1チームの若きイギリス人、オリバー・ベアマンが静かに脚光を浴びた。
9番グリッドからスタートしたベアマンは、成熟した走りと確かなペースを披露し、キャリア最高の4位でフィニッシュ。序盤には現世界王者マックス・フェルスタッペンをオーバーテイクし、終盤はオスカー・ピアストリの激しい追撃を抑え込んだ。この見事なパフォーマンスがファンの心を掴み、「ドライバー・オブ・ザ・デイ」投票では圧倒的な支持を集めた。投票結果は以下の通りだ。■ オリバー・ベアマン:41.3%■ マックス・フェルスタッペン:14.5%■ ランド・ノリス:11.2%■ ルイス・ハミルトン:6.6%■ シャルル・ルクレール:6.5%若きルーキーが見せた成熟──ハースに希望をもたらす走りベアマンはデビュー当初から高い評価を受けていたが、今回の走りはその期待を裏切らないものだった。序盤のターン1で混乱を巧みに回避し、フェルスタッペンを抜いた場面では大胆さと判断力の両方を発揮。その後も一貫したペースを維持し、終盤にはピアストリの猛攻を冷静に受け止めた。全71周を通じてミスのない走りを見せ、チームにとってはブラウンGP時代を含めても並ぶほどの「歴史的4位」となった。ハースF1チームにとっての“新たな一歩”今回の結果は、ハースF1チームにとっても大きな意味を持つ。シーズンを通して中団下位に沈んでいたチームが、若手の力で上位を脅かす存在になったことを証明した。小松礼雄代表のもと、チームは堅実なレース戦略と信頼性の高いピット作業を実現し、ベアマンの才能を最大限に引き出した形だ。ファンの投票が示すように、この結果は単なる偶然ではなく、確かな前進の証といえる。今後に向けて、ベアマンがこの勢いをどこまで維持できるかが注目される。メキシコでの4位は、単なる結果以上に、若き才能がF1の舞台で確固たる存在感を放ち始めた瞬間だった。
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