メルセデスF1のテクニカルディレクターであるジェームス・アリソンは、マクラーレンのボスであるザック・ブラウンが懸念を表明したレッドブルとアルファタウリとの技術提携が手に負えなくなるのではないかという懸念を軽視した。昨年、レッドブルのモータースポーツ責任者であるヘルムート・マルコは、アルファタウリがレッドブルとのパートナーシップを最大限に活用することを確認した。つまり、チームはミルトン・キーンズに本拠を置くレッドブルのファクトリーから、許可されたすべてのパーツを入手することになる。
さらにアルファタウリは、スケールメリットを実現するため、人員をファエンツァからイギリスのビスターにあるエアロダイナミクス部門に移した。「私が理解しているところでは、アルファタウリが英国に移転することで、両チームに利益をもたらすと思う」とブラウンは最近述べ、両チームの緊密な関係について懸念を表明した。「このA/Bチームと共同所有権は、まったく別のレベルのA/Bチームであるが、我々にとっても、スポーツの健全性にとっても、スポーツの公平性にとっても、大きな懸念事項だ」ブラウンの不利な評価にもかかわらず、アリソンはF1レギュレーションに全幅の信頼を置いており、その明確さと厳格さを強調している。「この2チームの関係がどのような性質のものなのかは完全には分からないが、ルールは明確だ」とアリソンはmotorsportに語った。「パーツを供給することが許されるごく限られた部分と、そのパーツに付随する一定量の技術データを除いては、それ以外の点では、知的財産とみなされるようなものをチームからチームへ渡してはいけないというルールが非常に厳格に定められている」「そのルールの書き方は非常に広範で強力で、どんなコミュニケーションも許されない」「2つのチームが互いに強い関係を持っている場合、それは実際には強い商業的な関係でしかありえない」「ルールでそれが禁じられているので、技術的な関係やスポーツ的な関係が強いことはありえない」アリソンは、F1のルールが「大幅に強化」されたのは、まさにチーム間のコラボレーションを制限するためだと語った。「昔はもっとオープンで、メルセデスが現在のアストンマーティンと楽しんでいた関係は、今よりもずっと自由が許されていた」とアリソンは語った。「そのような関係に対して、ルールは大幅に強化され、技術的な関係もスポーティングの関係も結べなくなった」「技術的な観点から他のチームと緊密な関係を築くことは許可されていないため、あまりメリットはない」