メルセデスF1のトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは、ポーパシング(ポーポイズ現象)を抱えていることで、W13が実際に速い車でどうかは分かっていないと語る。2022年にF1マシンはグラウンドエフェクトカーへと変貌を遂げたことで、ほぼすべてのチームがある程度のポーパシングに苦しんでいる。
ポーパシングは、ダウンフォースが車をトラックに押し下げてフロア下の気流を失速させ、その結果、車が路面から上昇。その後、再びダウンフォースを取りもそして車は地面に押し戻され、それが繰り返される。メルセデスW13は、ライバルよりもポーパシングに苦しんでいるように見え、ストレートでのドライバーのオンボード映像ではバウンシングによって頭が激しく揺らされている。メルセデスF1のトラックサイドエンジニアリングデディレクターであるアンドリュー・ショブリンは、W13に良い車であるかどうかはパーパシングを修正するまでは分からないとさえ語る。「おそらくそれが最優先事項だ。なぜなら、それは最終的に最適なパフォーマンスを得るために走りたい場所で車を走らせることを妨げているからだ」とアンドリュー・ショブリンはコメント。「我々が分からないのは、その問題を魔法のように消すことができたとして、実際に車のペースの観点でどの位置にいるかだ。車は十分に速いかのか? そして、その質問に答えるのは非常に困難だ」メルセデスF1は、ポーパシングを制限するために車の車高を上げなければならなかった。だが、それらはダウンフォース、最終的にラップタイムを犠牲にする。「基本的に、問題をもっと深く理解する必要がある」とアンドリュー・ショブリンは続けた。「我々は良い方向性だと思ういくつかの道があるが、それらのパーツを車に搭載するには少し時間がかかりる。我々は非常に一生懸命働いている」「我々は、自分たちよりも早くこの問題を克服しているチームがいることをよく分かっている。そして、それは我々が通常取り組んでいる標準ではない」「ファクトリーでのあらゆる努力がこれを克服し、通常の自動車開発を怠らないようにしている。しかし、現時点では、この状況から我々を引き離そうとする多くの作業が行われている」アンドリュー・ショブリンは、メルセデスF1が最終的にフロアの一部を切り取る必要のない解決策を見つけることを望んでいる。最終プレシーズンテストでは、各スティントの後にチームがフロアを削り取っていたと報告されている。しかし、アンドリュー・ショブリンは、その対応では犠牲にしたくないダウンフォースが削られてしまうと語る。「ポーパシングの問題を解決できれば、ダウンフォースをあきらめる必要はない」とアンドリュー・ショブリンは語った。「問題は、多かれ少なかれ、ほとんどのチームが一方を他方とトレードできていることだと思う」「バーレーンのテストでは、カッタウェイフロアを試した。我々はバーレーンの金曜日でもそれを試した。最終的に得られたのは、全体的に優れたソリューションだったと思う」「しかし、現時点では、我々が行ったことは問題にする非常に絆創膏的なことだったと考えており、パフォーマンスを低下させるだけでなく、より効果的な方法で問題を修正する必要がある」