メルセデスF1は、バルテリ・ボッタスのエンジンをF1ロシアGPで2戦連続で交換した後、残りのシーズンのエンジン計画をどのように進めていくべきかを評価していると認める。モンツァで4基目のエンジンを投入していたバルテリ・ボッタスだが、続くF1ロシアGPではさらに5基目のパワーユニットが割り当てられ、2戦連続でグリッド降格ペナルティを受けた。
F1ロシアGPの週末には、メルセデスのカスタマーであるウィリアムズのニコラス・ラティフィのエンジンにも空気圧の問題が発生し、4基目のパワーユニット投入を余儀なくされている。チャンピオンシップリーダーのルイス・ハミルトンはまだ2基の健全なエンジンが残っているが、走行距離の蓄積と新たな信頼性の懸念が相まって、メルセデスは4基のユニットをプールに追加することを余儀なくされる可能性がある。レッドブル・ホンダは、F1ロシアGPでマックス・フェルスタッペンに4番目のエンジンを割り当てることを選択。理論的にシーズン終了まで走り切ることが可能となり、ソチで2位フィニッシュできたことで、タイミング的に大成功を収めることになった。したがって、メルセデスF1は、最近の信頼性問題に対処するために、2021年シーズンの残りの6~7レースの計画を熟考している。メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、「現時点では疑問符があり、どのエンジンをプールに戻すかを決定していないため、パワーユニットのパフォーマンスを再評価しています」と認める。「したがって、我々には宙に浮いたままのボールがいくつかある。なぜなが、今年だけでなく、来年に向けても、パワーユニットに存在するすべてのグレムリンを実際に整理することの間で適切なバランスを取る必要があるからだ」「我々がパワーユニットの観点からシーズンをどのように継続していくかについて評価の段階にあるのは間違いない」問題の核心は、チャンピオンシップの激しい戦いのなかでメルセデスには一回もリタイアをする余裕がないということだ。それはレッドブル・ホンダにも言える。「常に信頼性とパフォーマンスの関係であり、正しく理解するために必要なのは常に微妙な境界線だ」とトト・ヴォルフは付け加えた。「明らかに、チャンピオンシップのためにDNFは好ましくない。我々もライバルも、週末にゼロポイントのレースをする余裕はない」