メルセデスF1のチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、レーシング・ポイントが自分たちの昨年マシンをコピーしたことは気にしておらず、むしろ、同社のエンジンとギアボックスを使用しているため、以前のコンセプトよりもチームに合っていると語る。昨年タイトルを獲得したメルセデスW10の写真を分析して設計されたレーシング・ポイント RP20は“ピンクメルセデス”として物議を醸しており、ルノーF1が正式に抗議している。
メルセデスは過去6年間のF1世界選手権を支配してきたが、当初それはF1エンジンのおかげであり、シャシーに関してはハイレーキ・コンセプトを採用するレッドブルの方が上回っているとされてきた。しかし、メルセデスは年月をかけて低重心のコンセプトを進化させ、今ではシャシー面でも最も優れたマシンと評価されている。レーシング・ポイントは、長年レッドブル型のハイレーキ・コンセプトを使用してきたが、今年のRP20ではメルセデスの低重心コンセプトに変更。チームは、メルセデス製のエンジン、ギアボックス、サスペンションを使用しているため、その方が理にかなっていると説明している。トト・ヴォルフもその意見に同意する。「レーシング・ポイントは長年ライバルのコンセプトを継続してきたが、我々のギアボックスを搭載していた。今のマシンの方が車高は低い我々のコンセプトにスイッチし、はるかに優れている」とトト・ヴォルフは Auto Motor Sport にコメント。「これがベストなコンセプトかどうかは言えないが、少なくとも我々は何年も努力してきた」トト・ヴォルフは、メルセデスのコンセプトを模倣しているレーシング・ポイントにほぼ反対はしていない。「これはレーシング・ポイントが適用したリバースエンジニアリングの素晴らしい例にすぎません」「一方で、小規模チームは競争力を発揮できるようにする必要もある。これを行うには、レーシング・ポイントには、テスト用の風洞を提供するだけでなく、エンジン、ギアボックス、サスペンションなどのハードウェアを提供している」「一方で、すべての主要チームがそのようなコラボレーションを持っているわけではないことも尊重する必要がある。我々にとってこれはビジネスモデルであり、我々はレーシング・ポイントでお金を稼いでいるため、双方にとってウイン・ウインな状況だ」トト・ヴォルフと、他のチームもレーシング・ポイントの手法を採用すればうまくいくと考えている。「ルノーやマクラーレンのようなチームはまだそのような協力関係を持っておらず、レーシング・ポイントがこの特別な道を選び、あからさまに別のマシンをコピーしたことで、彼らは自分たちが遅れているという印象を与えている」「自分たちでリバースエンジニアリングを行うのではなく、彼らはマシンを再発明しようとしている。それはトップチームにアクセスできるチームを含めた小さなチームの問題だ。彼らは常に自分ですべてをしたいと思っている」同時に、トト・ヴォルフはレーシング・ポイントだけが特別なことをしているわけではなく、アルファタウリもレッドブルとまったく同じことをしていると信じているそれについて質問されたトト・ヴォルフは「完全にそうだ!」と答えた。「同じことがハースとフェラーリにも当てはまる。そのようなことは、両方の組織が特定の考え方を使用する場合にのみ発生する。一方のチームが他方を助けようとしているわけではないため、多くの場合、一方の側で問題が発生する」
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