メルセデスF1チームは、今週末のF1カナダGPで“フェーズ2”と呼ぶ今年最初のエンジンアップグレードを投入することを確認した。メルセデスは、今シーズンここまでの6レースで全勝、そのうちの5レースで1-2フィニッシュを達成するなど、圧倒的な強さをみせている。しかし、それらはすべて1基目のエンジンで達成してきた。
すでにライバルのエンジンメーカーであるホンダは第4戦アゼルバイジャンGP、フェラーリとルノーは第5戦スペインGPでエンジンアップグレードを投入。メルセデスはそのなかで最後のエンジンアップグレードとなる。メルセデスの“フェーズ2”エンジンは、F1カナダGPでワークスチームだけでなく、カスタマーチームのレーシングポイントとウィリアムズにも供給される。今週初め、メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフは、ロングストレートを有するジル・ヴィルヌーヴ・サーキットでのパフォーマンスについて懸念を表明していた。「過去6戦で我々はコーナーで非常に強かったが、ストレートでタイムを失っていた」とトト・ヴォルフはコメント。「トラック特性がライバルに有利に働く可能性があり、カナダは我々にとって大きなチャレンジとなるだろう。ストレートが多く、ラップタイムを補うコーナーは少ない」メルセデスが“フェーズ2”エンジンを投入するジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、エンジンパワーに依存する特性で知られており、また7戦目ということも投入のタイミングとしては理にかなっている。チャンピオンリーダーのルイス・ハミルトンは、フェーズ2エンジンは“小さなパフォーマンス向上に留まる”としつつも、新品エンジンなのでポテンシャルをフルに発揮できるというアドバンテージがあると語る。「新品のエンジンを使えることはいつだって嬉しいものだ。ここはパワーサーキットなので、タイミングとしては完璧だ」とルイス・ハミルトンはコメント。「過去数シーズンにわかって、僕たちはいつもこのレースで2基目のエンジンを投入してきた。これはフェーズ2なので、あらゆるエリアが改善されている」「ハイブリッド時代の初期の頃は1回のアップグレードによる改善率は大きかったけど、今回のものは昨年のように小さなステップに過ぎない。一番大きな違いは、新品でフレッシュだということだ。6レースを消化した古いエンジンは劣化してしまうからね。小さなゲインでああるけど、チームの全員が懸命に開発してくれたし、本当に感謝している」関連:2019年 F1カナダGP テレビ放送時間&タイムスケジュール
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