メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフは、F1の勢力図でトップを維持するためにはマシンデザインと開発の哲学を変更することが不可欠だったと語る。メルセデスは、V6ターボハイブリッドが導入された2014年の序盤から強力なパワーユニットのおかげでF1を支配してきた。しかし、フェラーリとホンダのようなライバルエンジンメーカーがギャップを縮めてきたことが、メルセデスに開発戦略の再考を促した。
メルセデスの今季マシン『W10』はダウンフォースとドラックという点で大幅な改善を果たしており、メルセデスがこれまで苦手として低速コーナーでもパフォーマンスを向上させている。そのおかげでメルセデスは開幕から6連勝を達成。そのうちの5戦を1-2フィニッシュを飾るなど、最速なパッケージを誇り、チャンピオンシップ序盤から大きなリードを築いている。「パワーユニットのレギュレーションが変更された初期の頃は、おそらくエンジンの力によるストレートで速いロードラックなクルマだった」とトト・ヴォルフはコメント。「長年にわたっり、最適なラップタイムを引き出すためにシャシーとパワーユニットが統合させてきたと思う。その半分はまだエンジンが印象的だったが、それをよりダウンフォースとドラッグが多いシャシーで包み込むことができた」「もはや我々はストレートで最速のクルマではなくなったが、その2つのパフォーマンスブロック間の最適な妥協点がうまく機能していると思っている」「昨年、ここで予選で堅実に1番手と2番手だと言われていたら、それは素晴らしいと思っただろうが、おそらく信じなかっただろう」メルセデスは、今週末のF1カナダGPでシーズン最初のエンジンアップグレードを導入すると考えられている。「全てのサーキットがそれぞれ大きなチャレンジだと思う。モナコは伝統的にも歴史的にも我々に最適なトラックではなかかった。バルセロナでの低速コーナーでのパフォーマンスからチャンスはあることはわかっていたが、モナコは違っていた。一発の純粋なマシンパフォーマンスでは、間違いなく我々が最速だった」「モントリオールは去年は素晴らしかった。本当にエキサイティングなチャレンジjだし、そこに行って、できる限り優れたパフォーマンスを発揮することは大きなモチベーションとなっている」
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