2018年のF1シーズンでダブルタイトルを獲得したメルセデスの唯一の“欠陥”はバルテリ・ボッタスのパフォーマンスだった。そう語るのはF1のスポーティングディレクターを務めるロス・ブウランだ。フェラーリとメルセデスの両方でチーム代表を務めたロス・ブラウンは、今年フェラーリから強い挑戦を受けたメルセデスをまとめあげたトト・ヴォルフの手腕を称賛する。
「このようなシーズンでひとつ唯一の欠陥があるとすれば、それはバルテリ・ボッタスのパフォーマンスだ」とロス・ブラウンは語る。ロス・ブラウンは、バルテリ・ボッタスがスランプに陥ったのは、メルセデスがルイス・ハミルトンのタイトル争いを優勢に進めるためにボッタスに“チームオーダー”を課したことが決め手だったとしつつ、そのような決定は“理解できる”ものだと語る。だが、「その結果、シーズン終了までにボッタスの元気がなくなってしまったように見えた」とロス・ブラウンは付け加えた。実際、期待外れなシーズンを送ったバルテリ・ボッタスは、最終戦F1アブダビGP後「このまま消えてしまいたい」と心境を語っていた。「今は少し疲れていると感じているの確かだ。今年はポジティブなことはあまりなかったね」2020年はエステバン・オコンがメルセデスのドライバー候補に挙げられており、2019年までしかメルセデスと契約を結んでいないバルテリ・ボッタスにとっては正念場となる。