各F1エンジンメーカーが、どのようにエンジン凍結の緩和を活用するかに注目が集まっている。以前のルールでは、メルセデス、フェラーリ、ルノー、そして新規参入のホンダは、メルボルンの開幕戦までに2015年のエンジン仕様を凍結することになっていたが、今年はシーズンを通して“トークン”を使ったパフォーマンス開発が可能になった。
この変更により、2014年に圧勝を収めたメルセデスが、昨年型のターボV6でシーズンをスタートし、2015年の開発に大幅な自由度を残そうとするのではないかとの噂が浮上した。 だが、メルセデスのエンジン部門を率いるアンディ・カウエルは「我々は2015年のエンジンでシーズンに向かうと保証できる」と Auto Motor und Sport にコメント。「燃焼や内部摩擦、エネルギー転換について様々な新しいアイデアがあり、12日間のテストを終えた後、信頼性のリスクなく、メルボルンに何を持ち込むか決定する予定だ」最近の報道では、エンジンサプライヤーが、2016年シーズンに向けたパワーユニット開発のためにいくつかのトークンを使用しないままシーズンを戦うという戦略を採ると報じられている。「エンジン進化にどれほどの信頼性があるかに基づいて決める」とアンディ・カウエルは述べた。「新しいルールによればシーズン末まで開発ができるし、32のトークンは我々にきわめて重要な開発に向けた時間を与えてくれる」 32のトークンをフルに活用すればV6ターボパワーユニット全体の48%を変更可能であり、アンディ・カウエルは、エンジンメーカーが今年“かなり大量”の変更を行うと予測している。ホンダだけは与えられるトークン数が異なり、メルセデス、フェラーリ、ルノーが開幕戦までに使用しなかったトークンの平均数の開発を許可されている。関連:F1:パワーユニット開発の『トークン』とは?