メルセデスは、現行ドライバーのマネジメントに対応できない場合は、ドライバー変更もやむを得ないと考えているようだ。メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、すでにルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグがお互いの関係を修復しなければチームとして2015年のラインアップを変更せざるを得ないかもしれないと明かしていた。
「決断を下し、異なるラインアップにすることで責任を取らざるを得ない。メルセデス・ベンツの精神に従って2人をマネジメントできなければ、それを認めるしかないだろう」とトト・ヴォルフは BBC に述べていた。さらに6日(金)にも繰り返し警告を発した。 「私の発言は、もし我々がドライバーマネジメントに対応しきれなかった時に関してのものだ。つまり、それは最悪のケースと言えるし、私はそうなるとは思っていない」この発言が、“凍結”しているというルイス・ハミルトンとの契約交渉に関連しているかはわからない。加えてモンツァでは、メルセデスがルイス・ハミルトンの価値を下げようとしているとの噂もある。 そのルイス・ハミルトンはマクラーレンへの復帰やフェラーリ移籍の可能性が囁かれている。F1イタリアGP前日には、フェラーリのフェルナンド・アロンソが、2007年にマクラーレンでチームを組んだルイス・ハミルトンを褒め称えている。フェルナンド・アロンソは「マクラーレンでルイスと問題があったことは一度もない。チームのせいで機能しなかっただけだ。ルイスとは一切問題なかったし、だから今でも良い関係なのは驚きではない」とコメントした。可能性としては低いかもしれないが、メルセデスがラインナップ変更を検討していることは明白であり、ブランドイメージを損なわず、パフォーマンスを最大に生かせるかどうかに疑問を持っている様子がうかがえる。 5日(金)にモンツァを訪れたフラビオ・ブリアトーレは「もし彼ら(ロズベルグとハミルトン)がもっと統制されていれば、誰も彼らと連絡を取り合えないだろう。私にしてみれば常にファーストドライバーとセカンドドライバーがいるべきだ」と語った。 この考えには、学者でさえも同意している。ロンドンの“Cass Business School(キャス・ビジネススクール)”のパオロ・アベルサ教授は、ニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンのような組み合わせは機能しないと結論づけている。「トト・ヴォルフは、ハミルトンとロズベルグの内紛によってダニエル・リカルドがシルバー・アローの2人の間でフィニッシュする可能性が出てきていることに気づいている。ハミルトンとロズベルグが来シーズンのメルセデスのラインアップになる可能性はますます低くなっているようだ」 「彼らのコース内外での対立はまるで鶏小屋の中にいる2羽の雄鶏だ。統計学的にパフォーマンスを減少させることが証明されている」
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