FIAは、5月初旬にメルセデスとピレリが現行マシンでプライベートテストを実施した件について、今後法廷で判断を下すことになると述べた。メルセデスは、F1スペインGPの翌週、3日間に渡ってカタロニア・サーキットで行われたピレリのプライベートテストに参加。ピレリとFIAの契約では、ピレリはテストを実施することはできるが、全チームに対してテストの機会を与えることが条件となっているという。
レッドブルとフェラーリは、テストはスポーティングレギュレーションに反していると考え、意義を申し立てた。だが、今回の抗議はモナコGPのレース結果を問うものではなく、スポーティングレギュレーションを無視したものでないかどうかの明確化を問うものである。F1モナコGP終了後は、スチュワードは3回に渡ってヒアリングを実施。レッドブルとフェラーリが同席したほか、メルセデスとピレリは個別に聞き取りが行われている。メルセデスはFIAの承認を受けていたと主張しているが、FIAはテスト実施に際して条件があったことし、その条件を満たしているかどうかに関してピレリとメルセデスからの確認はなかったと述べた。「5月初旬、FIAにピレリから現行型マシンを用いたタイヤの開発テストをチームとともに行うことは可能かと問い合わせがあった」「単独サプライヤーとしてピレリがFIAと締結している契約では、全チームに対してその機会を申し出る場合に限り、どのチームとでも1,000kmのテストを行うことができるとの条項が設けられている」「ピレリとメルセデスAMGは、FIAよりマシンとドライバーを提供するチームではなく、ピレリが実施するのであればそのような開発テストを行うことができるとアドバイスを受けており、競技の公平性を保つため、こういったテストを実施するには全チームに同じテストの機会が与えられることが条件になっている」「この連絡があった後、FIAはピレリあるはメルセデスAMGからテスト実施の可能性に関して詳細を聞いていない。加えて、FIAは全チームが今回のテストに参加する機会を与えられたかどうかについての確認も受けていない」この件は、今後国際法廷に委ねられること可能性が高く、場合によってはペナルティが科せられる可能性がある。