マクラーレンF1は、2026年F1シーズンに向けた最初のプレシーズンテストにおいて、あえて走行初日を見送る判断を下した。新レギュレーション導入初年度という重要な局面でありながら、同チームは即座に走行距離を稼ぐことよりも、開発時間を最大化する戦略を優先している。2026年F1マシン「MCL40」は、今週後半に行われるバルセロナでのクローズド形式のプレシーズンテストで初走行を迎える予定だ。
各チームは5日間のうち3日間のみ走行が許されているが、マクラーレンは初日から走行を開始せず、2日目または3日目から走行に入る計画を選択した。開発時間を最大化するための走行スケジュールこの判断について、チーム代表のアンドレア・ステラは次のように説明している。「できる限り開発の時間を確保したかった。皆さんもご存じの通り、バルセロナでは5日間のうち3日間しかテストできない。我々は2日目か3日目から走行を開始し、そこから3日間テストを行う予定だ」マクラーレンはバルセロナ入りに先立ち、オーストリアにあるAVLの先進的な自動車試験施設でマシンをダイノ上で稼働させている。ステラは、その理由についても詳細に語った。「これは今のF1では一般的なやり方だ。いくつかのマシンの基本システムをサインオフすることができる」「MTCにあるギアボックス用のリグやダイノで個別にテストする以上のことができる。AVLは、我々がしばらくの間使ってきた施設だ」新レギュレーション下では王者のアドバンテージはないバルセロナでは、月曜日から11チーム中7チームが走行を開始する見込みとなっているが、フェラーリもマクラーレンと同様に、火曜日からテストを開始することを明らかにしている。2025年シーズンのコンストラクターズ王者として2026年を迎えるマクラーレンだが、ステラは新レギュレーションによって前年の実績は一切アドバンテージにならないと強調する。「我々はチャンピオンだが、その“チャンピオンであること”を2026年に持ち込むことはできない」「全員がスターティングブロックからのスタートになる。全員がゼロから始める」「我々の内部の考え方としては、何かを達成するとすれば、それは自分たちがふさわしい結果として勝ち取らなければならないということだ。地に足をつけて稼がなければならない。それが我々の考え方であり、哲学だ」MCL40はブラックのテスト用リバリーで初走行今回公開されたMCL40は、バルセロナでの走行時にはオールブラックのテスト用リバリーを纏う予定となっている。ただし、これはあくまで暫定的なもので、レース用リバリーは2月9日にバーレーンで正式に発表される見通しだ。開幕戦まで大規模アップデートは予定せずチーフデザイナーのロブ・マーシャルは、テストから開幕戦までの開発計画について、次のように語っている。「バルセロナからメルボルンまでを考えると、最初のレースに持ち込むのは、おそらく今見えているものとほぼ同じになると思う」「我々の多くの努力は、このパッケージを理解することに向けられる」「また、ライバルが何をしているのかも考慮する必要がある。彼らが何を達成し、何を見せてくるかから刺激を受けなければならない」「とにかく、このマシンを理解することに集中しなければならない。非常に複雑で、すべてが新しい」ランド・ノリスは2025年最終戦で初のF1タイトルを獲得しており、2026年もオスカー・ピアストリとともにマクラーレンのドライバーラインアップを継続する。走行初日をあえて遅らせ、開発時間を優先する今回の判断は、2026年F1という新時代に向け、王者であってもゼロから積み上げるというマクラーレンの姿勢を明確に示すものとなっている。
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