7度のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンは、マクラーレンで激化するオスカー・ピアストリとランド・ノリスのチーム内バトルについて、経験者ならではの鋭い助言を送った。2007年、当時マクラーレンでフェルナンド・アロンソと熾烈なチームメイト対決を繰り広げたハミルトンは、現在の状況を問われると笑みを浮かべながらこう語った。「もうポジションを譲るな」
ピアストリ「彼がその立場にいたのは知っている」この発言は、モンツァでのチームオーダー問題や、シンガポールでの接触騒動を受けてのもの。マクラーレンはモンツァGPでノリスのピットストップ遅れを理由にピアストリへ譲るよう指示したが、シンガポールではノリスが1周目にピアストリを押し出しても、チームはポジション返上を命じなかった。ブラジル人記者ジュリアンヌ・セラソーリ(UOL Esporte)からハミルトンのコメントを伝えられたピアストリは苦笑しながら答えた。「彼がその立場にいたのはよく知っている。だからその助言はありがたく受け取るよ」。冷静な印象のあるピアストリだが、ここ数戦は不満を口にする場面も増えており、タイトル争いのプレッシャーが表面化しているとの見方もある。アルバース「何をそんなに泣き言を言ってる?」元F1ドライバーのクリスチャン・アルバースは、オランダの『De Telegraaf』に対しピアストリを痛烈に批判した。「何をそんなに泣き言を言ってるんだ? レースだろう? まったく、年寄りの愚痴みたいだ」と一蹴。さらにシンガポールでの接触を、モンツァでのチームオーダー問題と同列に語る見方を否定した。「みんな何でもかんでも比べたがるが、モンツァは全く別だ。誰が前にいるかでピット順が決まる。ノリスはアンダーカットを避けたかったが、ピットミスをしたのはチームであってノリスのせいじゃない」。マクラーレンの“二重構造”が再燃の兆し2007年の「アロンソvsハミルトン」と同様、現在のマクラーレンもチームオーダーとポイント争いのバランスに揺れている。ピアストリはデビュー2年目で冷静沈着な印象を保っているが、ノリスとの関係が微妙な均衡を失えば、マクラーレンは再びチーム分裂の危機を迎えかねない。今後の戦いで、ハミルトンの「もう譲るな」という言葉が、ピアストリの心理にどんな影響を及ぼすのか注目される。Source: GMM
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