マクラーレンF1のCEOザク・ブラウンは、ランド・ノリスが今季F1チャンピオンになるためには「完璧を追求するのをやめ、もっとリラックスしてドライブすべき」とアドバイスを送った。ノリスは今季開幕戦オーストラリアGP(メルボルン・アルバートパーク)でポールポジションから優勝を飾り、完璧に近いスタートを切った。しかし、その後は小さなミスをいくつか重ねており、タイトル争いにおいて大きな代償を払うことになっている。
全24戦のうち、すでに4分の1を消化した現在、ノリスはチャンピオンシップ首位を走るチームメイトのオスカー・ピアストリに対し16ポイントの遅れをとっている。ピアストリは母国オーストラリアGPを除く直近5戦で4勝を挙げ、絶好調だ。ノリスは自分のパフォーマンスを評価する際、しばしば感情をあらわにし、自己批判を繰り返すなど自分に厳しい姿勢を見せている。ブラウンは、こうした姿勢に改善の余地があると考えている。「ランドは完璧を追い求めるのをやめる必要がある」とブラウンはメディアに語った。「どのドライバーに聞いても『完璧なラップを走ったことがない』と言うだろう。大切なのは、自分ができる最善の走りに集中することだ」マクラーレンとしてノリスをどのように完璧主義から解放するか問われたブラウンは、次のように答えた。「完璧さにはさまざまな度合いがある。私にとっての完璧とは、自分ができる限りベストを尽くすことであって、エイペックスを数インチ外したとか、ブレーキングが1メートル遅れたとか、そんなことは必ず起こるものだ。常に『ベストを尽くそう』というアプローチが最も適切だろう」「ピットストップで1.8秒を記録したとしても、1.78秒が可能だったかもしれない。だが、ピットストップのたびに『1.78秒を目指そう』と考えるのではなく、『できるベストをやろう』と考えるべきだ。そのほうが良い結果につながる」