マクラーレンF1 「新型コロナウイルス危機はF1にとって最後の警笛」

2020年のF1世界選手権を成立させるためには10月が開始期限となるが、時間が経つにつれて、F1とチームは、開催料、テレビ放映権、スポンサー契約といった収入を失っている。マクラーレンは、3か月間で最大2500ポンドまでの労働者の賃金の80％をカバーする助成金を請求することができるという英国政府のスキームを利用して従業員の一時解雇を実施している。しかし、アンドレアス・ザイドルは、新型コロナウイルス危機をF1は“持続可能ではない”財政モデルを全面的に見直すための最後の警笛として受け止める必要があると語る。その大部分は2021年からF1に導入される予算上限になるだろう。すでにF1チームは予算上限を1億5000万ドルまで引き下げることに合意しているとされているが、マクラーレンは1億ドルまで引き下げることを要求している。「今、我々が陥っている危機は、これまで不健康で持続不可能だったスポーツへの最後の警笛だと私は思っている。そして今、我々は大きな変化とばっぽ的な変化を必要とするポイントに到達している」とアンドレス・ザイドルはビデオカンファレンスで語った。「我々が伝えてきたように、我々にとって最も重要なことは、予算上限で次の大きな一歩を踏み出すことだ。今年、我々が直面するすべての経済的損失を考えれば、これは絶対的に重要なことだと思う。これまでのところ、レースに戻ることができる時期が実際にはわからないため、その規模はまだ不明だ」「まず、今年を乗り切るには、マシンの凍結などの他のすべての対策と組み合わせることが重要だと思う。それに我々の株主に今年の損失を今後数年間で何らかの形で補償できることを示すことも重要だ」「もちろん、我々は予算上限をできるだけ低くしたいし、我々は1億ドルという数字も出している。それが我々が支持している数字だ。同時に、現時点で様々な関係者や規模の異なる様々なチームが関係する議論であることも理解している」「我々は明日の午後に行われる次の会議を楽しみにしている。そして、すぐにいくつかの大きな決定を下せることを期待している」F1チームはファクトリーのシャットダウン期間を3週間から5週間に延長しているが、舞台裏のビジネスはよどみなく続けいており、フェラーリはさらなる予算上限の削減を求めていない。フェラーリのF1チーム代表であるマッティア・ビノットは、サプライヤーチームとカスタマーチームとで異なるなる予算上限を提案しているが、アンドレアス・ザイドルは、予算上限を下げなければチームが廃業することになると警告する。「チームを失うという可能性は、恐れではなく、現実だと思っている」とアンドレアス・ザイドルは語る。「この危機により、チームを失うかもしれない大きなリスクがある。繰り返しになるが、これまでのところ、今年の収入はわからないし、いつレースに戻るのかもわからない」「もちろん、我々はできるだけ多くのレースができることを願っている。だからこそ、FIA会長ジャン・トッドのリーダーシップに感謝している。今は将来の予算上限のレベルに関して別の大きな一歩を踏み出すことが今重要だ。だが、それは今年の我々には役立たない」「今年は、コストを節約するためにマシンの凍結などの他の短期的な対策が必要だが、少なくとも、この危機を乗り切るためのチームF1に参加するすべての人に将来的にはスポーツがより持続可能で健康的であるという見通しが与えられる」