マクラーレンは、F1プレシーズンテストで2018年F1マシン『MCL33』のリアエンドに焦げ跡がつくトラブルが発生しており、内部の冷却システムの改良を強いられている。今週スタートした2回目のF1バルセロナ合同テストにむけて、マクラーレンはMCL33のエンジカバー部分に3つの冷却スロットを追加して走行している。
先週のテスト、そして、6日(火)の短い走行時間でマクラーレン MCL33のボディワークには焦げ跡がついており、エンジンカバーのその部分はおそらくエキゾーストもしくはターボが配置されていると見られ、冷却系に深刻な問題を抱えていることが予想される。走行中のエキゾーストの温度は400~800℃に上昇し、断熱材で包まれている。温度の制御ができていないとすれば、その付近にあるシステムに悪影響を及ぼす。マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは、異なるルノーのF1パワーユニットに対応するための“応急処置”だと語った。「我々は他らしいエンジンパートナーと新しいパッケージに取り組んでおり、熱を吸収するポケットを検出する必要がある」とエリック・ブーリエは Autosport にコメント。「我々はクルマの内部の冷却を再設計するっための方法をいくつか見つけているが、今は非常に応急処置的なものを使用している」「実際、それを継続することになるかもしれないが、まだわからない」「どこかにダクトを再設計する必要があるかもしれない。だが、それは正常なことだ。エンジンだけでなく、クルマ自体も新しいからね」エリック・ブーリエは、エンジンカバーの焦げ跡は“致命的な問題ではない”と語り、マイナーな改良で解決できると語る。「重要なことではないし、どこかで保護を増やさなければならないというだけのことだ。致命的な問題ではない」昨年までマクラーレンはワークスチームとしてホンダの施設にアクセスすることが可能だったが、今年はルノーのカスタマーにステータスを落とした。今回の問題はその違いも原因になっているようだ。「ピットレーンのいくつかのチームは、フルスケールのダイナモがあり、彼らは完全なクルマを走らせることができるのでそれを検出できる」「他のいくつかのチームにはそれができないし、問題を検出するためには走行しなければならない」マクラーレンは、6日のテスト初日に2つの赤旗の原因となった。ひとつは電気系のシャットダウンによるもので現在も調査が進められている。もうひとつのトラブルはハイドロリック系の問題だった。しかし、エリック・ブーリエはここまでの進捗に満足しており、クルマは目標を達成していると主張する。「毎年、新しい目標を設定しているが、これまでのところ、それらは達成されており、今後もコース上でそれらを達成することができることはわかっている」とエリック・ブーリエはコメント。「全員が少し手の内を隠していると思うので、前にいるチームに対して十分かどうかはわからないがね」「だが、クルマは良い状態にあるし、コース上では堅実に見える」
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