マクラーレン・ホンダのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは、F1アメリカGPで“本来のマクラーレン”に戻ったと語る。ホンダのホームレースとなった2週間前のF1日本GPでは、フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンが周回遅れの16位と18位でフィニッシュするという低調な結果に終わり、フェルナンド・アロンソは“予期せぬ、かなり厳しい結果”と評していた。
だが、オースティンでは、フェルナンド・アロンソがマクラーレン・ホンダの最高位タイとなる5位、ジェンソン・バトンも9位に入り、ダブル入賞を達成した。「クルマのパフォーマンスは日本と同じだったが、他と比較して我々は高速コーナーで少し負けている」とエリック・ブーリエは Autosport にコメント。「我々は低速コーナーでは強いが、高速コーナーではそうではない」「日本では予選で良いバランスを得られず、うまく予選を戦えなかった。そして、レースでは他の人々の後ろに引っかかってしまった」「スタートもファーストラップも素晴らしいものではなかった。全てがうまくいかなかった」「我々は1台のクルマもオーバーテイクできなかったし、フィールドの後方で動けなかった」「オースティンでは正常に戻ったい、チャンスがあるときにはそこにいることができることを示した。それに我々は多くのクルマを追い越した」「皆さんが見たものが、より本来のマクラーレンだ。過去5戦中4戦を振り返れば、我々はそこにいた。日本は一回限りの不調だった」エリック・ブーリエは、現在、マクラーレン・ホンダは2017年のレギュレーション変更に集中しとり、今シーズンは高速コーナーの弱点には対処しようとしていないと述べた。「そうする価値はない。とにかく我々は来年にあらゆる種類のコーナーで強くなる方法を理解する必要がある」とエリック・ブーリエは付け加えた。「だが、少なくとも今回のレースは、シーズンを力強く終えて、2017年に進むためのポジティブなステップだ」エリック・ブーリエは、フェルナンド・アロンソの5位は、現在の勢力図におけるマクラーレンのポジションを反映しているわけではないと認める。レースでは、フェラーリのキミ・ライコネン、レッドブルのマックス・フェルスタッペン、フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグがリタイアし、ウィリアムズのバルテリ・ボッタスは1周目にパンクに見舞われたことで16位でフィニッシュしている。「我々は現実的でなければならない。実績に基づいた我々のポジションは8位と9位であり、それが我々がいるはずのポジションだ」「日本とは異なり、二人とも良いスタートと1周目を決めた。それに、我々はレースを通してタイヤに非常に優れていた」