第1回テストの最終日となった4日目は、フェルナンド・アロンソが走行を担当。事前に雨の予報があったものの、ドライコンディションでスタート。気温は低いながらも9時のセッション開始と同時にコースに出られる状況だった。エンジニアたちは、前日ハイドロ系に起きた問題の原因を突き止めましたが、本日の走行に向けては大事をとってエンジンの載せ替えを行った。
3周のインスタレーションラップを終えたところで、テレメトリーデータがわずかな冷却液の漏れを示し、問題解決のためにマシンを止めることとなった。残念ながら、この問題を解決するには、午後の大半を費やす必要があったため、チームは走行終了を選択した。第1回テストはこのような形で終えたが、4日間全体で見ると明るい内容が多くあった。新パッケージの評価を十分に行うことができ、集まった膨大なデータは、この週末で解析され、それを来週のテストに向けて活用される。次回のテストでは、ロングランを行い、シャシーとパワーユニットのパフォーマンス特性を評価する作業が中心となる。フェルナンド・アロンソ「最初の2日間がポジティブな結果だっただけに、今日走行できなかったのは残念だ。ただ、それを差し引いても今回のテスト内容はよかったと思う。起こった問題は大きくないので、来週のテストでは改善されるはずだ。テストでは周回数を重ねることができて、多くのデータが集まったので、解析してそこからまた学ぶことができると思う。来週のテストではできるだけ多くの時間をコース上で過ごせるよう、今週末は懸命に取り組まなければならない」マット・モリス (マクラーレン・ホンダ Director of Engineering)「残念ながら冷却液漏れが起きた場所が複雑だったので、いつも以上に問題解決と修復に時間がかかってしまいました。小さな問題で走行できないのはフラストレーションがたまるものですが、幸い大勢に影響はなく、来週火曜日からの第2回テストに向けて準備ができます。さまざまなことを確認するのがテストの目的ですから、シーズン前にこうした信頼性の問題に気付けてよかったと思います。この4日間でかなりの走り込みを行えたので、新パッケージについて理解を深めることができました。それが来週は活用できると思います。システムチェックの作業などは、昨年の今頃よりも確実に進んでいますから、次回のテストではレースシミュレーションを行いながら、セットアップ作業とパフォーマンス評価に重点を移していきます。今回のテストで多くのデータを得られたので、来週コースに戻るのが楽しみです。オーストラリアでの開幕戦に向けて、できる限り多く走り込みを行いたいと思います」中村聡 (ホンダ R&D チーフエンジニア)「本日の走行は、午前中にERSの冷却液が漏れるという事象が発生し、確認や修復作業に時間がかかったために周回を重ねることができず、来週のテストに向けて課題が残りました。今回のテスト全体を振り返ると、前半は順調な滑り出しを見せたものの、後半はいくつかのトラブルにより、走行距離を伸ばすことができませんでした。今シーズンの狙いとし ているERSの改善は確認できましたが、レースに向けたトータルの信頼性がまだ不足しています。来週行われる2回目のテストでは、マシン全体の性能確認を引き続き行います」
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