マクラーレン・ホンダのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは、メルセデスはパワーユニット開発の規制緩和に合意するだろうと考えている。F1のパワーユニットは、パフォーマンス向上を目的とした開発が規制されている。開発には“トークン”システムが用いられ、それが年々減っていくルールとなっている。
2015年は32トークン(全体の48%)の開発が許されるが、2016年は25トークン(全体の38%)しか開発できなくなる。また、今年はルールの規定に抜け穴があったためシーズン中の開発が許されたが、来年はそれも不可能となり、2月28日以降はパフォーマンス向上のための開発ができない。こうした中、ルールが変わらなければルノーのF1撤退もあり得るとレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは警告。だが、現在、圧倒的な強さを誇るメルセデスは規制の緩和に反対している。今年からF1に復帰したホンダは苦戦が続いているが、エリック・ブーリエは、メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフや非常勤会長のニキ・ラウダと話をしたことを明かし、メルセデスもライバルの声に“耳を傾ける”だろうと語っている。「トトやニキと話をしたが、彼らもF1について心配している。変更の余地はきっとあるはずだ」とエリック・ブーリエは Motorsport.com にコメント。マクラーレン・ホンダは、いかなる形であれ、開発の規制緩和を歓迎する姿勢だ。マクラーレンのCOOを務めるジェナサン・ニールは「間違いなくルノーも同じ気持ちだろう」とコメント。「彼らもこのスポーツに投資をしているし、大きな組織だ。滑らかな着陸を可能にする方法はルノーブランドにとっても重要だろう。だが、全員が平等だ。それは受け入れる」エリック・ブーリエも「レギュレーションは全員にとって同じだし、全員がレギュレーションを承知した上でF1に参戦している」とコメント。「だが、変更する柔軟性もある程度は必要だ」関連:F1:パワーユニット開発の『トークン』とは?