マルシャの管財人は、F1チームが取引を中止し、従業員たちが解雇されたことを認めた。 マルシャの運営会社マノー・グランプリ・レーシング・リミテッド(Manor Grand Prix Racing Limited)は、F1アメリカGPを前に管財人の管理下に置かれている。マルシャは、シーズン最終戦アブダビGPでグリッドに戻るために、買い手を探していたが、取引の最終期限だった7日(金)正午までにまとめることができなかった。
チームは、先日FIAが公表した2015年の暫定F1エントリーリストに“マノー”の名前で記載されていたが、参加費と負債を支払ってくれる投資家が見つからず、2015年のチャンピオンシップには参加しないことになった。 FRPアドバイザリーLLPの管財人ジョフ・ローリーは「イギリスおよび世界のモータースポーツでこれだけ大きな支持者を持つ企業が取引を中止し、閉鎖しなければならなくなりました。非常に残念だということのは言うまでもありません」と述べた。2010年にF1参入を果たした3チームのひとつであるマルシャ。同時に参入したHRTは2012年末で解散しており、ケータハムもマルシャが管財人の手に渡る5日前に同じく破綻している。 ヴァージン・レーシングの名前でF1に参入した同チームは、後にロシアのスポーツカーメーカーであるマルシャが買収して改名。F1で過ごした期間はマノー・モータースポーツが運営を手がけていた。マノーは、ジュニアカテゴリーでは成功を収めたものの、モータースポーツ最高峰の舞台では苦戦を強いられた。 今年のF1モナコGPではジュール・ビアンキが、チームに初めてのチャンピオンシップポイントをもたらしたが、それだけではチームオーナーたちの資金提供継続を説得するには不十分だった。 マルシャにとって最後のレースはF1ロシアGPとなった。その1週間前のF1日本GPではジュール・ビアンキが大事故に遭い、頭部に重傷を負い、今もケガと戦い続けている。
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