マノーが破産申請を実施。2017年シーズンの開幕をチーム消滅が決定的となった。マノーF1チームを運営するJust Racing Services Limitedは、FRP Advisoryを共同管財人に任命した。マノーは6日(金)の現地午前にバンベリーにあるマノー本部にスタッフを招集。約200名のスタッフはチーム存続のための契約をまとめることができなかったことを告げられた。
共同管財人のジェフ・ロウリーは、開幕戦オーストラリアGPまでにマノーがソリューションを見つけるための時間が尽きたと認めた。 「チームは2015年に始まった新たなオーナーシップの元、大きな前身を遂げ、昨シーズンにはコンストラクターズ選手権ポイントも獲得していたが、F1チームを運営するためには、継続的かつ大規模な投資を必要とする立場にいる」とジェフ・ロウリーはコメント。「過去数カ月、シニアマネジメントチームはチームの長期的な将来を確保するために新たな投資をもたらすべく、辛抱強く取り組んできたが、残念ながら時間内に実現することができなかった。従って、彼らはJRSLを破産手続きに置くしかなかった。共同管財人は現在、同グループの選択肢を評価している」 「2017年シーズンは3月26日にオーストラリア・メルボルンで開幕し、チームが参戦できるかは管理プロセス、および関係者との全ての交渉の結果によるが、機会は非常に限られている」 ジェフ・ロウリーは、チームスタッフは解雇されておらず、12月末までの支払いを受けていると認めた。 「JRSLの破産申請を受けての解雇は行われておらず、全スタッフは12月末まで完全に支払いを受けている。しかし、現行のスタッフポジションは限られた時間で投資家が得られるかどうかにかかっており、共同管財人は現在の財政状態の確認を続けていく。我々は引き続き関心を持つ陣営と関わりを持つことに集中している」マノーは、2015年初旬にエネルギー企業Ovoの創設者であるスティーブン・フィッツパトリックがマルシャを救済し、チームを建て直してきた。チーム買収について投資家と基本合意に達していたとしていたスティーブン・フィッツパトリックだが、2016年のF1ブラジルGPでザウバーがポイントを獲得したときにチームの崩壊は事実上決まっていたと述べた。「チームを管財人の管理下に置くという本日の決断は、マノーにとってこの2年間の旅が落胆の終わりを迎えることを意味する。昨年の大部分において我々はいくつかの投資グループと話し合い、12月にはアジアの投資コンソーシアムと売却条項の合意に至っていた。それによってチームには成長と発展を続けるための強力なプラットフォームが提供されるはずだった。残念ながら、取引が完了する前に時間が尽きてしまった」マノーの消滅は、F1グリッドに残ることを目指すドライバーにとっても大打撃となる。マノーにパワーユニットを供給していたメルセデスは、パスカル・ウェーレインの契約を更新せず、すでにザウバーにウェーレインのためのシートを獲得したとされている。