第64回マカオグランプリ 2017 FIA F3ワールドカップの最終ラップの最終コーナーでクラッシュという劇的なドラマの主役となったフェルディナント・ハプスブルクは、勝利を目指した自分の戦いに胸を張る。フェルディナント・ハプスブルクは、首位を走行していたセルジオ・セッテ・カマラにアウトサイドからオーバーテイクを成功させて最終コーナーに突入。
しかし、アンダーステアによってコーナーを曲がり切れずにチェッカーフラッグからわずか数メートルのところでクラッシュ。その反動で4位でフィニッシュラインを通過。一方、インサイドにいたセルジオ・セッテ・カマラもはスピンしてウォールにクラッシュ。その結果、3番手を走行していたダニエル・ティックタムがマカオを制することになった。「クラッシュしたときは泣いてしまった。優勝を失ったとわかったからね。そして、僕は涙を拭い去った」とフェルディナント・ハプスブルクはコメント。「でも、最終コーナーで勝利のために全てを投げ出した人を負けとは言えないと思う」「勝利かクラッシュかという動きだったし、僕にとってそれはクラッシュだった」フェルディナント・ハプスブルクは、残り5周で2位に浮上し、リアタイアのパフォーマンスが劇的に下がっていたセルジオ・セッテ・カマラとのギャップを縮めていった。「2位でフィニッシュするつもりは100%なかった」とフェルディナント・ハプスブルクはコメント。「レース全体が生きるか死ぬかだったし、メルコヘアピンに大きくスダイドした。トーキョードリフトみたいだったよ!」「でも、僕にはまだ最終ラップで仕掛けるチャンスがあった。メインストレートでは仕掛けきれなかった。セルジオはとてもアグレッシブだったけど、正直、僕でも同じことをしていただろうし、不満を言うことはできない」「最終ラップでは彼を抜くためにやれることはすべてやった。彼はフィッシャーマンで守ったし、それは僕にRベントへのチャンスを与えた」レース後、2位表彰台に上がったCarlinのチームメイトであるランド・ノリスは、シャンパンのボトルを開けて、ショックを受けるフェルディナント・ハプスブルクに吹きかけ、メカニックの首に表彰台の花輪をかけた。チーム代表のトレバー・カーリンは「通常、最終ラップでリスボアに着けば、それで終わりだと思う」とコメント。「だが、フェルナントには“勝利かクラッシュか”と言うかもしれないという気持ちがあった。最後にはそれが起こってしまったが、彼はほぼ成功させていた」「彼のことを本当に誇りに思う。私にとってあれは勝利を同じくらい良いものだった」「我々には5台のクルマがあるが、そのメカニックとエンジニアの全員が彼を応援していた」「彼は去年マカオを制したアントニオ(フェリックス・ダ・コスタ)と同じくらい大きな声援を受けていた。最も上品で愛されるドライバーの精一杯の走りだ・・・あのような走りをしたドライバーは他に誰がいる? ヴィルヌーヴ? セナ? 私は彼のことを本当に誇りに思っている」第64回マカオグランプリ FIA F3ワールドカップ 決勝


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